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小学生好きな変態になりきる

1 :名無しになりきれ:2012/07/12(木) 19:34:53.58 0
    ∧_∧
  O、( ´∀`)O 
  ノ, )    ノ ヽ
 ん、/  つ ヽ_、_,ゝ
  (_ノωヽ_)

ばあ

2 :名無しになりきれ:2012/07/12(木) 19:52:26.83 0
きんもー

3 :名無しになりきれ:2012/07/12(木) 19:52:34.50 0
つーほう

4 :名無しになりきれ:2012/07/12(木) 19:59:28.20 O
最低だな

5 :名無しになりきれ:2012/07/12(木) 20:47:44.42 O
わざわざ「なりきる」必要はあるまい

6 :名無しになりきれ:2012/07/12(木) 23:10:15.62 0
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花

7 :名無しになりきれ:2012/07/13(金) 22:03:41.78 O
口は弁護士心は詐欺師歩く姿はスケコマシ

8 :名無しになりきれ:2012/07/14(土) 03:01:17.59 0
唐澤貴洋 小学生 レイプ

9 :名無しになりきれ:2012/08/14(火) 20:27:35.31 0
ポルノ

10 :名無しになりきれ:2012/08/22(水) 12:41:02.96 i
やらしい

11 :名無しになりきれ:2012/08/29(水) 00:56:09.90 0
はんざいしゃめ

12 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:29:17.84 0
乗っ取ります、よろしく

13 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:30:03.33 0
螺旋のごとく倒錯した愛は、無限の夢幻を紡ぐ――

どこまでも愚かそれ故に純粋で、果てしなく醜悪それ故に美しい。

これは、”ダブルスピラ”――二重螺旋という名を持つ世界の物語――

魔法法則が支配する精神世界、魔界《まかい》
物理法則が支配する物質世界、現世《うつしよ》
二つの世界が、同じカードの裏と表、あるいは絡み合う二重螺旋のように存在する、二つで一組の世界だ。
時空の位相を超える《ゲート》が各地に配備され、二つの世界の間は自由に行き来できるようになったのはいつの頃からだろうか。
それに伴い、世界法則もまた浸潤し合う――こうして、科学と魔法が複雑に関わり合い、時に争い合う世界が誕生した。

ここまでなら大して珍しくも無い魔法と科学のファンタジーだが、もう一つ、異能バトルの要素を加える事にしよう。
この世界には精神世界である魔界《まかい》の法則が浸潤しているため、強い想いはそのまま超常の力となる――!
この魔法も科学も超越した力は、誰もが使えるわけではない。
異能を宿す条件は、何かに対する強い愛を持っていること、それも人に理解され難い倒錯した愛に限る。
一般人に理解されない倒錯した愛を表現する時、そこに爆発的なエネルギーが生まれるのだ!
この超常の異能をその身に宿す物は、いつしか変態紳士、略して”紳士”と呼ばれるようになった――!

愉快な紳士達が繰り広げる愛と勇気と希望――あるいは、倒錯と狂気と幻想のトラジコメディ、ここに開幕!

ジャンル:魔法と科学の世界を舞台にしたトンデモ異能冒険活劇!
コンセプト:変態紳士ドタバタコメディと厨二全開バトルファンタジーの融合!
GM:無し
NPC:共有式
名無し参加:あり
決定リール:あり
レス順:無し
○日ルール:7日/14日 ※
版権・越境:あり
敵役参加:あり
避難所の有無:軌道に乗ったら用意します。
備考:TRPGスレをベースにしていますがまともなTRPGスレではありません。
自分のPCを持たずにNPCと他人のキャラ操作専属で参加してもいいよ。
その場合トリップを付けたら操作許可指定等における参加者とみなします。


・7日ルール
前の投下から7日間(168時間)投下が無い場合、上記のルール使用不使用に関わらず、そのPCの操作が解禁される。
これによる操作解禁は、そのPCの投下があった時点で解除される。

・14日ルール
前の投下から14日間(336時間)投下が無い場合、キャラクター操作に加え設定操作まで全て解禁される。
つまり完全NPC化。ただしそのPCの投下があった時点で解除される

14 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:31:57.43 0
・キャラクター作成

名前:
種族:
性別:
年齢:
特殊性癖:
異能:
技能:
外見:
装備:
区分:
操作許可指定:
設定操作許可指定:

特殊性癖……変態としての属性。
異能……特殊性癖にちなんだ超常能力。特殊性癖に少しでも掠っていれば何でもいいです。
技能……異能以外の能力。普通の剣技や魔法など何でも可。無しで異能一本でいっても可。

これは飽くまでも一例。項目は追加・削除自由。不明と書いておいてストーリーの途中で決めてもいいです。

・区分
PC/NPCを指定。NPCのテンプレ投下のみも受け付けます。

・操作許可指定 (NPCは自動的に完全許可になるためPCの場合のみ指定)
他の人が、自分のキャラクターを操作する事を許可するかどうか。
名無しも可/参加者のみ可/不可 の三段階で指定。

・設定操作許可指定 (NPCは自動的に完全許可になるためPCの場合のみ指定)
そのキャラクターの設定を他人が操作していいかどうか。
名無しも可・参加者のみ可・不可の三段階で指定

15 :クマ吉(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:32:29.54 0
名前: クマ吉
種族: 二足歩行のクマ
性別: 男
年齢: 小学生?
特殊性癖:露出狂
異能: 攻撃対象の防御力貫通、ダメージ素通りで常にクリティカルヒット(露出→裸→防御力無視という連想により)
技能: 普通に熊の戦闘能力
外見: 二足歩行のクマ
装備: 全裸にネクタイ
区分: NPC

――変態じゃないよ。仮に変態だとしても、変態という名の紳士だよ――

16 :クマ吉(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:32:59.72 0
統一歴21XX年、世界は悪の巨大企業に支配されていた――!!
その名はサイアーク製薬梶I
脱法ハーブ”世界樹の葉”(商品名)の販売を行い、中毒患者を量産する事によって勢力を拡大。
都市丸ごと住民を追い出してプライベートビーチを作ったり全世界から幼女をかき集めて囲ったりとやりたい放題。
巨大企業の傍若無人の前に、人々は成す術も無く怯えながら暮らしていた。

そんな人々が心の拠り所にしているのが、変態紳士協会。
悪と戦う正義の“紳士”達の所属する団体だ。
団体といっても、現状それは実質一人の紳士によって支えられていた。
全裸にネクタイがトレードマーク、伝説的に最強の紳士――クマ吉である!

そして今、クマ吉がまさに悪の権化サイアーク製薬総帥と決着をつけようとしていた!
果たしてこのスレは始まる前に終わってしまうのか!?

17 :クマ吉(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:33:44.23 0
クマ吉「チクショオオオオ!くらえサイアーク!新必殺音速火炎斬!」

サイアーク「さあ来いクマ吉ィイイイイ!実はオレは一回刺されただけで死ぬぞオオ!」

(ザン)

サイアーク「グアアアア!こ このザ・フジミと呼ばれる四天王のサイアークが…こんな小僧に…バ…バカなアアアアアア」

(ドドドドド)

サイアーク「グアアアア」

ゴクアーク「サイアークがやられたようだな…」

キョウアーク「フフフ…奴は四天王の中でも最弱…」

レツアーク「熊ごときに負けるとは魔族の面汚しよ…」

クマ吉「くらええええ!」

(ズサ)

3人「グアアアアアアア」

クマ吉「やった…ついに四天王を倒したぞ…これでベルゼバブのいる本社の扉が開かれる!!」

ベルゼバブ「よく来たな変態紳士クマ吉…待っていたぞ…」

(ギイイイイイイ)

クマ吉「こ…ここがサイアーク竃{社だったのか…!感じる…サイアークの魔力を…」

ベルゼバブ「クマ吉よ…戦う前に一つ言っておくことがある お前は私を倒すのに『聖なる石』が必要だと思っているようだが…別になくても倒せる」

クマ吉「な 何だって!?」

ベルゼバブ「そしてお前の両親はやせてきたので最寄りの町へ解放しておいた あとは私を倒すだけだなクックック…」

(ゴゴゴゴ)

クマ吉「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある このオレに生き別れた妹がいるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」

ベルゼバブ「そうか」

クマ吉「ウオオオいくぞオオオ!」

ベルゼバブ「さあ来いクマ吉!」

18 :クマ吉(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:34:23.21 0
クマ吉とサイアーク製薬椛告ャxルゼバブとの筆舌に尽くしがたい激しいバトルが繰り広げられる!!
10レス以上に及ぶ渾身のSSでもってその様子をお送りしたいところは山々だが
あまりに筆舌に尽くしがたいので潔く割愛する事にする。人間諦めが重要だ。
ただ一つ言うとすれば、その激闘は3日3晩続けられたという。

そして――
「終りだ、クマ吉ィイイイイイイイイイ!!」

ザンッ

ベルゼバブの凶刃の前にクマ吉は倒れた。伝説の紳士クマ吉――敗北

しかしなぜ総帥ではなく四天王のうちの最弱の人の名前が社名になっていたのか。
それは後後アッー!と驚く伏線になる可能性が微粒子レベルで存在するのかもしれない。

19 :クマ吉(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 01:40:14.81 0
クマ吉はすぐに担架で病院に運ばれた。医師の診断によると、全治30年――。
そして数日後――クマ吉再起不能の大ニュースは、世界中を駆け巡っていた。

「えーんクマ吉ぃいいいいいいいいいいいいいいい!!」

「世界はお終いじゃぁあああああああああああああ!!」

――激動の時代が始まる!

前置き終わり。

20 :名無しになりきれ:2012/09/06(木) 04:16:58.94 0
警察も悪の企業に対抗するべく、異能課と呼ばれる特殊班を作り出していた
彼らの変態性は薄いのだが、異能は恥ずかしい名前と引き換えに得られるので、みな珍妙な名前である

「君は泡姫(ありえる)ね。そっちは緑夢(ぐりむ)で、他には美妃(みっふぃー)凸(てとり)聖王子(ぽぷり)
四奏音(しふぉん)星影夢(ぽえむ)全能(ぜのん)美俺(びおれ)光宙(ぴかちゅう)……だ」

異能課の課長である"命名者"ゴッドファーザー
スキルクリエイターの異能を持つ者が厳かに告げた
投げ捨てな設定で、早くも第三勢力の登場だ!


名前:"命名者"ゴッドファーザー
種族:亜神
性別:男
年齢:10万55才
特殊性癖:DQNネームを付ける
異能:他人の名を奪い、代わりにキラキラネームを付ける事で、それに因(ちな)んだ異能を付与する
技能:特筆すべきものは無い
外見:白い髭に髪の中年(ギリシャ神話のゼウスのような外見)
装備:杖
区分:NPC

21 :秋山澪 ◇MIO/2..eeo :2012/09/06(木) 22:22:03.96 0
あたしも参加していいかしら?

22 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 23:27:32.01 0
>>21 面白そうと思ったなら誰でも歓迎!】

23 :ヒカル(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 23:29:03.80 0
名前: ヒカル・ゲンジ(本名かどうかは不明)
種族: 外見人間
性別: 外見ロリショタ美少年
年齢: 外見10歳位
特殊性癖: 小学生(男女問わず)好きな変態
異能: 美少年小学生に変身。その背に背負うはいくらでも物が入る四次元ランドセル
技能: 四次元ランドセルに詰めこんだ大量の超科学兵器を使いこなす
外見: 黒いランドセルを背負ったロリショタ美少年小学生
装備: 小学生っぽい服。黒いランドセル
区分:NPC

謎に包まれた変態紳士協会会長。
常に異能によってロリショタ美少年の姿を取っており、その真の姿を見た物はいない。
年齢性別種族に至るまで全て不明である。
ただ一つ確かなのは、小学生好きな変態であり、小学生と仲良くなりたい一心でこの異能に目覚めたという事だ。

24 :ヒカル(NPC) ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 23:45:05.02 0
クマ吉という切り札を失った変態紳士協会は揺れに揺れていた。

「くそっ、あのモーロクジジイに負けるわけにはいけない……!」

悪と戦う民間組織が、同じ目的を持つ公的機関に対して何故か対抗意識をむき出しにするのはお約束である。
常識的に考えると同じ目的の者同士でいがみ合っている場合ではないと思うのだが、この会長も何故か律儀にお約束に則っていた。

「カイチョー、ケーサツに任せとけばいいんじゃないっすか?www」
「クマ吉さん無しじゃ話にならないっすよー!」

「お前達、それでも紳士か!!」

とはいったものの、いたしかたの無い面もある。彼等はクマ吉に比べればまともな常識人のようなものだ。
変態と言ってもその程度はピンからキリまであり、変態度が低い紳士はそれに比例して異能もショボい。
通常は――、飽くまでも通常は、だ。
しかし彼がライバル視するジジイは、恥ずかしい名前を与える事によって
大した変態でもない人を後天的に強力な異能者とする事が出来るのだった。

「ちくしょぉおおおおお!! ジジイめ、うらやまけしからん!
こうなったら見つけて来るしかない、生粋の紳士を――!」

変態紳士協会会長ヒカル・ゲンジは、優秀な人材を発掘するべく自ら街に繰り出した。

25 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/06(木) 23:57:23.92 0
―― 【なりきり】変態異能戦記MUGEN【リレー小説】 ――

ここらでタイトルロゴ表示だ!
そして未だにPCが登場していないという衝撃の事実!

26 :秋山澪 ◇MIO/2..eeo :2012/09/07(金) 22:52:53.64 0
名前:秋山澪
種族:人間
性別:女
年齢:17歳
特殊性癖:うんこ
異能:大便大好
技能:うんこを操る
外見:け○○ん!の秋山澪の容姿
装備:バッグ、うんこ
区分:NPC


うふふふふ。あたしも参加させてもらうわよ。

27 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/07(金) 23:09:18.42 0
自キャラ投入します

>>26
どうぞどうぞwww

28 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/07(金) 23:14:41.65 0
名前: ユグドラ・シルヴェニア
種族: エルフ
性別: 女
年齢: 260歳
特殊性癖: 植物愛好《デンドロフィリア》
異能: ダイナストペタル
技能: 植物との意思疎通、契約、使役。魔獣使いの植物バージョン。
外見: 濃緑色の髪と瞳、長身痩躯、レンジャーと精霊使いを足して二で割ったような服装
装備: 樹の枝で編まれたサークレット、自らの契約下の植物との”結婚指輪”を両手薬指に一つずつ。
区分: PC
操作許可指定: 名無しも可
設定操作許可指定: 名無しも可

現世と魔界が交わる聖地”幻妖の森”を守る一族であるエルフ族の一人。
彼女はその中でも、森の中心にある世界樹ユグドラシルの声を聞き受け
その聖なる葉を譲り受ける“大樹の巫女”という要職についていた。
しかし脱法ハーブの商品名が世界樹の葉であった事による風評被害で売上ガタ落ち。
実質失業状態となり、都会に出稼ぎを余儀なくされた。
昔は真面目にテンプレ巫女様をやっていたらしいが
今では長年の都会生活に毒されてすっかり壊れてしまい、名実共に立派な変態となった。
妻?である真紅の花で獲物を捕らえる食肉植物『ブラッディペタル』と
夫?である、蠢く触手を持つ巨大ウツボカズラ『エスノア』を従える。

29 :秋山澪 ◇MIO/2..eeo :2012/09/07(金) 23:20:56.10 0
>>27
よろしく頼むわね。
そうそう、プロフィールを少し付け足すわ。

秋山澪

某高校に通う女子高生。
国内唯一の部活動、「糞おん部」の部長を務めている。
自身の大便を操る力は異常に長けているが、他人の大便を操る事は出来ない。
能力を鍛え、地球を、いや宇宙を茶色くするのが秋山の夢である。
別名に「うんこの女神」などがある。

30 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/08(土) 05:34:28.63 0
突然だが我は溶解液に浸っていた。四方は緑の肉癖に囲まれている。

「そなた達の食料を買う金も尽きた……。もしもの時は我を……」

壁に寄り添い、語りかける。

《……怒りますよ?》

「ん、ほんの冗談さ、そんなに怒るな」

緑の肉癖が顫動し、我は器用に外に吐き出される。
もう少し漬かっていたかったが、まあ良い。何のことは無い、風呂に入っていただけだ。
濃度を薄めてもらったエスノアの溶解液にひたるのが我が日課となっている。
一皮むけるピーリング効果があるので最高だ。時々ヒリヒリするがそれがまた堪らない。

物語は、近未来ファンタジーにありがちな近未来都市、キンミライト市から始まる――。

我が名はユグドラ・シルヴェニア――世界樹ユグドラシルの巫女だ。
花屋でバイトをしていたのだが、目下失業中――。
花に悪戯するガキがいたのでお仕置きとして
我が”夫”であるエスノアの溶解液(もちろん先程ぐらいに薄めてある)に放り込んだら、クビになってしまった。
すでに生活資金は底を尽きた。
それもこれもあの憎きサイアーク製薬鰍フせいだ。
タカをくくって『世界樹の葉』の商標を取っていなかったのが悔やんでも悔やみきれない。

我はハローワークに行く事した。
巷はクマ吉再起不能の話題で持ちきりだが、我はそれどころではない。
早く新しい就職先を見つけなければ……。
安アパートから出てハローワークに向かう道中、けたたましい悲鳴が聞こえた。

「キャアアアアアアアアアアアア!!」

「何だ!?」

声の聞こえた方に行ってみると……
巨大なクモやムカデが暴れまわり、人々が逃げ惑っていた!
その中心にいるのは……サイサーク製薬鰹椛ョの悪の変態紳士だった!

「ぐへへへへ!! ついに俺の時代がやってきたさああああ!!
蜘蛛や百足が這いまわる素晴らしい時代がなあ!」

名前: アラクネ・ラクネ
種族: 噛ませ
性別: 男
年齢: ?
特殊性癖: アラクネフィリア(蜘蛛性愛)
異能: 巨大な蜘蛛やムカデ型の魔獣を操る
外見:キモい美形
区分:NPC
サーアーク製薬鰹椛ョの変態紳士。序盤の噛ませ犬。

31 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/08(土) 05:44:56.56 0
「”ノア”、”ブラッディ”――思わぬ御馳走だ――」

我はニヤリと笑い、掌を前に向けて顔の前に掲げる。
両手薬指にはめた赤と青の指輪の宝石が光を放ち、二体の巨大植物が顕現する!
彼等は巨大なので普段は魔界側にいて姿は見えないようにしている。
我が呼び出しに応え現世側に顕現するのだ。
蠢く触手を持つ勇壮なる巨大ウツボカズラ『エスノア』――。
真紅の花で獲物を捕らえる美しき食肉植物『ブラッディペタル』――。
二体の巨大食肉植物達がクモやムカデに襲い掛かっていく! さあ、踊り食いタイムの始まりだ。

【開幕バトル! 蜘蛛や百足はたくさんいるので無双無双して能力紹介をどうぞ!】

32 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/16(日) 09:09:28.59 0
【大事な事を言い忘れていた。
変態をネタにしたスレではあるが断じてエロスレではない!
エロはコ○コロコミックから出入り禁止にならない程度まで!
(例:クマ吉。あれはコ○コロじゃなくてジャ○プだけどな!)
一般的にエロくもないものに興奮してこそ紳士である。】

33 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/16(日) 09:20:02.54 0
マーケティング失敗! そんな言葉が我の脳裏に浮かんだ!
突然だがここで豆知識。
かの有名な相棒というドラマは、ゴールデンコップスという題名になりかけたらしい。
スターウォーズの日本での公開名は、惑星大戦争になりかけたらしい。
もしもまかりまちがえて本当にこれらの題名になっていたら、本日ほどのヒットとなる事はなかったであろう。
何がいいたいかというと、ネーミングは重要である。
名作であってもそうなのだから、駄作の場合更にネーミングが重要なのは言うまでもない。
例えば、駄作の上に題名が“小学生好きな変態になりきる”――とかだったら……こりゃあかんて。

さて、何でこんな薀蓄を垂れ流しているかと言うと、契約植物が勝手に戦ってくれるので我自身は暇なのだ。
虫達を次々と触手で絡め取り、袋の中に放り込んでいくエスノアと、花びらで絡め取り、取り込んでいくブラッディペタル。

「ああ……俺の可愛い蟲ちゃん達を……!!
許さない……絶 対 に 許 さ な い !!!!」

「フハハハハハハ!! 弱 肉 強 食!! 許さなかったらどうするというのだ!? バーカバーカ!!」

勝ち誇った高笑いをあげながら、キモい蟲使いを煽って遊んでいた。
しかし、植物達の動きがぴたりと止まる。

「どうした!? まだ敵はたくさんいるぞ」

《もうお腹一杯です》
《ボクもー》

――!! 

「ギャハハハハハ!! バカはどっちだあ、蟲に埋もれて絶叫しながら死ぬがいい!!」

百足の大群が襲い掛かってくる!! 残念ながら蟲に埋もれる趣味は無い!

「おんぎょぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

34 :名無しになりきれ:2012/09/16(日) 12:05:45.91 0
どっかに立て直せ

35 :名無しになりきれ:2012/09/17(月) 12:48:06.40 0
何者かがスレを立てたようだが…

「ユグドラ◆AN26.8FkH6です」
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1347813463/

36 :ちむちむ男爵 ◆Qn50xk4t8A :2012/09/20(木) 20:13:20.32 0
君たちは夢をみる

ぼくのかたわらで

星影を浴びて。

君たちは問う

夢か、現か、

求めるものはなにか

ぼくはカナシミが欲しいのだ。

きっと、ヒトになりたいのだろう。

変態の王は問う。

この手をとれば、


願いは叶うと!


夢をみてました

誰にもいえない秘密の夢を


イツカ…ワスレテモ、イイノヨ…

イインダヨ……

ぼくは意地を張ったんだろうか

愛してる(愛してなんかないよ。きみなんか)

どこまで堕ちてゆくの

ワカラナイ

だけどムカデは笑っていた。

ぼくを乗せて…

37 :ちむちむと不思議な男爵 ◆Qn50xk4t8A :2012/09/20(木) 20:23:44.01 0
「男爵様。ここが人間界ですか」

「そうですよ。ちむちむ」

「生きられやしない。小さいちむちむには生きられやしない」

「世界とはそんなものです」

「あれをごらんさい」

「はい?」

「植物に、みごとなちむちむの実がなっておりますな」

「ここの土地は肥えているのでしょうか?」

「ちがいます。あれをごらんさい」

「…あ、ムカデたちが」

「そうです。蟲を、彼らは蟲を殺しているのですな」

「……」


38 :ちむちむと不思議な男爵 ◆Qn50xk4t8A :2012/09/20(木) 20:55:36.97 0
「ぼく、採ってきます。ちむちむの実は、ぼくの親戚みたいなものですから」

「好きになさい。あなたにとってちむちむの実は、親戚以上、親以上なものなのでしょうから」

「はい」

ちむちむはヒトの子ではない。
わたあめのような小さな雲にのって、滑るように空に舞うと
植物の枝に実った「ちむちむの実」にしゃぶりつく。

「きょうも一個。ちむちむ一個」
にぱーっと笑って、養分を吸い尽くすと種をぷぷぷと吐き出す。

>「おんぎょぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

「あ、あれが蟲をおびき寄せているんだ」

「不気味なものですな」

男爵はクマのカバンから手投げ爆弾を取り出すとユグドラに投げた。
それは炸裂するかもしれないし炸裂しないかもしれない。
でもユグドラが木っ端微塵になったらちむちむのほっぺは少しだけ汚れることになるだろう。

はい、か、イエスか

夢か、現か、

あなたの求めるものはなに?

ぼくはカナシミが欲しいのだ。

39 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/21(金) 03:10:00.29 0
さて、ここは先日の乱立によって亡くなった立て逃げ世界「未来都市TRPG」の焼き直しも兼ねている。
最初スレタイが良く似た「近未来都市」でやろうとしたが諸事情によって引っ越しする事になり
その際一番内容に近いスレタイを持つスレとして見繕ったのがここだったというわけだ。
つまり元々新スレを立ててやるほどのものでもないのだ。

>>35
「調子に乗るな、お前ごときに四天王の座は渡さん!!」

我と同じ姿をした者が現れ、百足男を勝手に迎え撃ち始めた――!

名前: ミラージュ・鏡
種族: その時による(不明)
性別: その時による(不明)
年齢: その時による(不明)
特殊性癖: エストペクトロフィリア(鏡に映ったものに興奮)
異能: 相手の姿・能力をコピーする(ただし左右逆になる)
技能: その時コピーしている者の技能
外見: その時コピーしている者の外見
装備: その時コピーしている者の装備
区分:NPC

ありがちなコピー能力者。
つねに誰かの姿のコピーをしているため、真の姿を見た者はなく正体不明。

40 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/21(金) 03:19:30.37 0
「ふはははは、新たなる四天王に名を連ねるのはこの私だー!」

「くそっ……!」

蜘蛛やムカデ、全滅――!
クマ吉にラスボスまで攻め込まれたサイアーク製薬鰍ナは、内部で四天王の地位をめぐる争いが勃発しているらしい。
我の偽物が勝ち誇っている時だった、何者かが手投げ爆弾を投げた。
どーん!
我の偽物は吹っ飛ばされた!

そこに、ランドセルを背負った美少年が拍手をしながら現れる。
彼は、我と、手投げ爆弾を投げた者に声をかけた。

「やあ君達、見事な戦いっぷりだったよ。
何、怪しいものではない、ボクはこういうものだ。
単刀直入に言おう。変態紳士協会に入らないか? 君達の力が必要だ!」

差し出された名刺には、変態紳士協会会長、と書いてあった。

「丁度求職中だったところだ。まずは勤務条件などを聞かせて貰おうか」

「よしきた。立ち話もあれだ、一杯おごらせてもらおう」

美少年と共に近くの喫茶店に入る。

41 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/21(金) 03:20:52.82 0
>>36 よろしくお願いします! 詩のような不思議な世界観がイイ感じ!】

42 :ちむちむ ◆Qn50xk4t8A :2012/09/21(金) 23:23:20.06 0
「マスター、ちょっと」

メニューリストを片手にちむちむが呼んだ。

「何?」

カウンターでコーヒーカップの整理をしていたマスターがちむちむのところにきた。

「ちょっと見て」

ちむちむの指先をマスターが覗き込む。

「あんた、『おいしいコーヒーとケーキはいかがですか?』が『おいにいコーヒーとケーキはいかがでふか?』になっちゃってるよ」

文字を見ながらちむちむが苦笑する。

「あー…」

つられてマスターも苦笑する。

「笑いごとじゃないよ?」

ちむちむがつめ寄る。

「はい、直します」

マスターはちむちむからメニューを受け取ると、駆け足で奥の方へ消えて行った。

「しっかりしてよー。今日から開店なんだから」

そう言い終えると、ちむちむは腕時計を見た。

時刻は午前10時10分前。

もうそろそろ開店の時間を迎える。

>>41さんも、人を舐めているというか、ふざけてる感じの世界観がいいと思います】

43 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/22(土) 22:01:18.99 0
「いかがでふかwwwクッソワロタwww」

我はメニューのミスプリントが壺にはまり、盛大に草を生やしながら爆笑した。
ちむちむ、というらしいこの人物、マスターに指示をだしているが、実はこの店のオーナーだったりするのだろうか。
細かい事を気にしたら負け、そんな気がするので深く考えない事にした。

ヒカル、と名乗る美少年から福利厚生完備、3色昼寝付き、などの説明を受け、役30分後――
我は契約書類に印鑑を押したのであった。

「おめでとう、今日から君も正義の変態紳士だ! 世界の平和のために一緒に戦おう!
そうだ、渡す物がある」

それは、一本のネクタイだった。

「それは我が協会員の証――我が変態紳士協会の会員はそのネクタイをどこかに身につけることになっているんだ。
ちなみにボクの場合はランドセルにぶら下げてある」

「そうか」

我はネクタイを左腕にまいた。

「とてもよく似合っているよ。よし!早速変態紳士協会に案内しよう!」

まさかこれが世界の存続をかけた戦いの始まりだったとは、この時の我はまだ、知る由も無かった――!

44 :名無しになりきれ:2012/09/23(日) 03:03:43.71 0
食虫植物の森の中を、男爵はとぼとぼ歩いていた。
ずっとうつむき歩いていると、涙がこぼれそうになる。
そんな男爵の目の前にレトロな雰囲気の小さな喫茶店が現れた。

「こんなところに喫茶店なんかありやしたか?」
嫌な予感がしたが、恐る恐る入ってみる。
ドアを開けるとシャリーンという可愛らしい鈴の音が鳴った。
そして、そこで待っていたのは、ビラビラのフリルがついたスカート姿のメイドさんだった。

「お帰りなさいませ。ご主人さま」
彼女の満面の笑顔と発せられた言葉に男爵は顔を引きつらせながら、回れ右をする。

「おじゃましました」

「ちょ…待つのじゃ。ご主人さまよ」

「いえ。けっこうでございます」

「そう言わずに待てい!」
男爵はメイドさんに腕を掴まれ、強引に席に座らされた。

「わらわの作った特製『秋葉家のこうひい』を飲むのじゃ」

「おふぅ!?この香ばしいかほり…なぜか懐かしゅうございますな」
男爵はうっとりして四肢をだらんと床に垂らした。
すると奥からマスターが帰ってくる。

「あ、早速お客さんすか?」
エプロン姿の線目の男はぼさぼさの頭をぼりぼりと掻いている。
それを見たちむちむは目をかっと開き、鰹節で線目の男の頭をぶっ叩く。

「ゴッドマアアアーーンッ!!」
痛みに、床をごろごろと悶絶しているマスター。
ちむちむが欲しいもの。それはかなしみ。

>「おめでとう、今日から君も正義の変態紳士だ! 世界の平和のために一緒に戦おう!
  そうだ、渡す物がある」

「ワタスモノ?」

それは、一本のネクタイだった。

>「それは我が協会員の証――我が変態紳士協会の会員はそのネクタイをどこかに身につけることになっているんだ。
 ちなみにボクの場合はランドセルにぶら下げてある」



45 :ちむちむと不思議な男爵 ◆Qn50xk4t8A :2012/09/23(日) 03:43:45.33 0
ユグドラは変態紳士協会に入会した。でもちむちむには印鑑も身分証明書もない。
これでは入会できない。ちむちむはぎりぎりと小さい歯を軋ませて
ユグドラの左手のネクタイを睨んでいる。

「ちむちむにもください!」
喫茶店に響く大声。ヒカルに飛んでゆく小さな影。
ちむちむはランドセルにぶら下がっているのを引きちぎり自分のものにした。
同時に男爵も鉈を振りかざし、ユグドラの左手を切断してネクタイを手にいれる。
ちむちむたちはユグドラの自分勝手な行動に怒り心頭したのであった。

>「とてもよく似合っているよ。よし!早速変態紳士協会に案内しよう!」

「「ありがとうございます!」」
敬礼をするちむちむたち。ちむちむはヒカルと親友になれた気がした。
いっぽうで男爵は証拠を隠滅すべくユグドラをトランクに押し込めようとしていた。

「きゃああああ」
突如、絹を裂くような悲鳴。

「そなた、だいじょうぶかえ!?ひどい出血じゃ!
巻貝どの、いますぐ救急車を呼ぶのじゃー!!」

46 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/24(月) 01:11:44.41 0
「おんぎょおおおおおおおおおおお!?」

いきなり男爵が我の左腕を切断してきた。我が何をしたというのだ!
更に、トランクに押し込められる。完全犯罪にするつもりか!

>「きゃああああ」

幸い、メイドさんに発見された。

>「そなた、だいじょうぶかえ!?ひどい出血じゃ!
巻貝どの、いますぐ救急車を呼ぶのじゃー!!」

ピーポーピーポー

……こうして、我は病院に運ばれた。
その夜――我は目を覚ました。

「ん……ここは……」

ちなみに腕は現代の素晴らしい医療技術によってすっかり再生していた。
ふと横を見ると――半透明の全裸のクマがいた。
全治30年のクマ吉だが、特殊性癖には抗えず夜な夜な生霊となっては全裸で病棟内を徘徊していたのであった!

「ぎゃああああああああああああああああああああ!?」

「変態じゃないよ、仮に変態だとしても変態と言う名の紳士だよ。
僕はただ下半身を露出していると興奮する事に気付いただけなんだ」

と丁寧に説明してくれたが、漫画的デザインのクマが全裸でも何ら不自然は無い。
我は下半身露出では無く単に幽霊が出た事に悲鳴をあげたのである。

47 : ◆AN26.8FkH6 :2012/09/24(月) 20:56:01.67 0
>>45
一方、変態紳士協会へ案内されたちむちむ達。
早速会長ヒカルから最初の任務が言い渡される。

「クマ吉亡き協会は見ての通りの有様だ……こいつらに稽古をつけてやってくれ!」

目の前には、いかにもやる気なさげにサボっている人の集団がいた。
こんな感じの変態の風上にも置けない底辺の変態紳士達である。

名前: スカー・トメクリン
種族: 底辺雑魚
性別: 男
年齢: 中高年
特殊性癖: スカートめくり大好き
異能: スカートがめくれる程度の風を起こす
技能: それ以外は無能
外見: 中高年のおっさん
装備: ジャージ
区分:NPC

名前: パイオツ・パイレーツ
種族: 底辺雑魚
性別: 男
年齢: 中高年
特殊性癖: おっぱい星人
異能: 手からおっぱいが透ける程度の水鉄砲を発射する
技能: それ以外は無能
外見: 中高年のおっさん
装備: ジャージ
区分:NPC

48 : ◆Qn50xk4t8A :2012/09/24(月) 21:59:06.47 0
看護婦「手術は大成功ですね」

医者「あー」

看護婦「変態ウイルスにあのような再生能力があるなんて驚きました」

医者「患者の左手が綺麗にくっついたからなあ」

看護婦「でもあのウイルスには知らないことがいっぱいあります」

医者「知らなくてもよいことが、世の中にはあるのだよ」

笑う医者の顔をみて、ぶるぶると震える看護婦。

いっぽう、ユグドラの眠る病棟。
クマキチの生霊を退治して欲しいという依頼を受けて
喫茶店を営んでいた霊媒師の夫婦は病院に来ていた。

「こちらです。この病棟にクマの幽霊が…」
若い看護婦が恐る恐る廊下を歩いている。
続いて例のメイド姿の女「秋葉カフエ」に、喫茶店のマスター「巻貝モリオ」
否、結婚しているので「秋葉モリオ」があとに続く。

巻貝はアイコンタクトでカフエに合図し
そっと病室のドアをノックする。

トントン…がちゃ。

そのときだった。

ばちん!巻貝の額に熱い衝撃が走った。
ユグドラの左手がびよんと伸びて、巻貝の顔面に結合しているのだ!

「きゃあ!!巻貝どの。しっかりするのじゃああああああ!!」

病棟の地下室。

「たいへんです先生!!モニターを見てください!」

「あー、見ているさ。患者の左手がモチのように伸びて
男の顔面と一体化しているな…。じつに面白い」

「…お、おもしろくなんてありません!わたし、この解毒剤をあの患者さんにもっていきます」

「あー、好きにしろ」

「はい」

看護婦は扉を開けて部屋を出た。しかし―

「きゃああああああああああああ!!」
地下室に通じる階段から悲鳴が轟く。

49 : ◆Qn50xk4t8A :2012/09/24(月) 22:43:16.59 0
>>47
>「クマ吉亡き協会は見ての通りの有様だ……こいつらに稽古をつけてやってくれ!」

ヒカルの言葉に男爵が鉈を持って立ち上がる。顔をあげるNPCたち。
なぜなら男爵は大男なのだ。男爵のただならぬオーラに
今までサボっていたNPCたちは慌てて変態行為を行おうとする。

「…なんと。今までサボっていたジャージのおっさんたちが、
ヒカルの登場によって慌てふためいておりますぞ。
それほどまでに恐ろしい人物なのでしょうか、ヒカルという少年は」

(違うよ。きっと男爵が怖いんだよ)

「しかし、このお方たちに稽古をつけるといってもどうしたら良いとですか?」

「男爵がスカートを履いてブラをつけてみたら?」

「なるほど!!」

異様な光景。
おっさんたちがそよ風を起こし、水をかけて、
男爵のスカートをめくり、すけブラにさせている。

「あとは実践だよね。うん。それなら街にいこう。女のいる場所にれっつごーだよ」
ちむちむたちは電車ごっこをしながら街に向かった。
途中でユグドラの入院している病院の前を通る。
窓に映るユグドラの小さな顔。

「…ゆ、ゆ、ユグドラぁああああああ!!」
男爵はぶちきれてスカー・トメクリンをぶん投げた。

がっしゃあああん!!

今まさに、男爵の鬼のような膂力で、スカーがユグドラに激突せんとしていた。

「いやだよー!いやだよー!」
スカーはスローモーションで、ユグドラのホッペに自分のホッペをのちゃっとさせている!

50 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/25(火) 21:39:41.16 0
病室の扉が開いた瞬間、我の左手が伸びて入ってきた男に貼りついた!
これには我もびっくりである。
早くも地獄先生ぬーべーやDグレイマンのような呪われし左腕という設定が追加されてしまうのだろうか!?

>がっしゃあああん!!

ジャージのおっさんが窓を割って飛び込んできた!

>「いやだよー!いやだよー!」

「何だ貴様は! 嫌なのは我の方だ!」

一方、廊下の方からも悲鳴が聞こえてくる。

>「きゃああああああああああああ!!」

見ればそこにもジャージのおっさんがおり、看護婦が見事な透けブラ(情熱の赤)になっていた。
クマ吉の生霊が驚いて声を上げる。

「スカーにパイオツじゃないか……!
どうしたんだ、君達がそんなにやる気満々で修行をしているなんて……!
安心して体に戻って寝ておくとしよう」

クマ吉の生霊は去って行こうとして足を止め、我の方を振り返る。

「ああそうだ、忘れる所だった。君にこれを渡すために来たんだ。
僕がいない間、変態紳士協会を頼んだよ……」

そう言って、クマ吉は我にネクタイを手渡した。
生霊が持ってきたものだが、確かに実体がある。

「受け取れない……これは君の大事な物だろう!?」

「何、少しの間預けるだけさ」

今度こそ、クマ吉は自分の体へと帰って行った。
我の手にネクタイを残して。

「除霊成功だ! ありがとうございます! ありがとうございます!」

カフエとモリオに頭を下げる医者。
そして、ジャージのおっさんたちが我にひざまづいている。

「ああ、あなたこそがクマ吉さんの意思を受け継ぎし者……!」
「さあ参りましょう、変態紳士協会に!」

こうして今度こそ、我は変態紳士協会に入会した。序章完!

51 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/25(火) 21:40:36.90 0
―― 第一章『火炎性愛《ピロフィリア》』――

なんで変態と異能バトルを結び付けようと思ったかって?
ウィキペディア先生のこのページを見た瞬間――
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A7%E7%9A%84%E5%80%92%E9%8C%AF
どこの異能バトルの能力紹介だ!? とワクワクしてしまったのでそのまま異能バトルの題材にした!

52 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/25(火) 21:41:16.18 0
協会は様々な訓練をしながら数日経ったころ――我々は最初の任務を言い渡された。
ひたすらドタバタ変態ギャグ路線でいくのかとおもいきや、意外にも真面目に異能バトルファンタジーをやる雰囲気である。
ヒカルが真面目に現在の状況を説明する。

「四天王などの内部統制を失ったサイアーク製薬鰍ヘ現在全く統制がとれていない状況のようだ……。
そして枷が外れた悪の変態紳士達が好き勝手に暴れて一般市民に被害を及ぼしている。
当面はそのような悪の変態紳士の鎮圧にあたってもらう事になりそうだ。
そして今飛び込んできた依頼は……」

【”カンセーナ住宅街”――キンミライト市のベッドタウンである閑静な住宅街にて謎の火災が多発している。
おそらく内部が混乱して統制がとれておらずに暴走したサイアーク製薬鰹椛ョの変態紳士による放火と見て間違いない……。
卑劣な放火魔をぶっ飛ばし連続放火事件を解決せよ!】

第一章シナリオボス

名前: フレイム・バーニング
種族: 魔族
性別: 男
年齢: ?
特殊性癖:火炎性愛《ピロフィリア》(放火で興奮)
異能: 炎を自在に操る
技能: いかにも第一章のボスっぽい安かっこいい台詞を操る
外見: 真紅の髪の美形
装備: 厨二病かっこいい服
区分:NPC

53 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/25(火) 21:41:46.01 0
そしてヒカルが思い出したようにちむちむと男爵に言った。

「ああ、そうだ。協会員データを気が向いたら提出しておいてくれ。
だが気が向かなければ提出しなくても構わない」


名前:
種族:
性別:
年齢:
特殊性癖:
異能:
技能:
外見:
装備:
区分:
操作許可指定:
設定操作許可指定:

54 : ◆Qn50xk4t8A :2012/09/25(火) 23:10:02.21 0
名前: 男爵
種族: 魔王
性別: 男
年齢: ?(二十代後半)
特殊性癖:他人のものは俺のもの (ジャイアニズム)
異能: 大殺力(殺す力がすごい)
技能: ユグドラを殺す専門家
外見: シャギーのかかった黒髪の美形。瞳の中に星が輝いている
装備: 男爵の服。男爵の鉈。
区分: NPC
操作許可指定: 指定暴力団山グッチ組
設定操作許可指定:R(りぼん)指定

名前:ちむちむ
種族:星影の夢人
性別:女
年齢:?(二十代前半)
特殊性癖:硬いもの好き
異能:撫でて硬くする
技能: ちむちむの実を食べる名人
外見:亜麻色のストレートヘア。
装備:イチゴのかぶと。ハートのメガネ。水玉模様のバルーンスカート
区分: NPCX
操作許可指定: SPD
設定操作許可指定:DVD

男爵はヒカルのおしりにマジックで書き込んだ!
ちむちむは、空に飛行機雲ででっかく描く。



55 : ◆Qn50xk4t8A :2012/09/26(水) 00:40:17.78 0
「男爵はユグドラのこと好き?」
「好きでも嫌いでもありませんな。ただ…あやつの顔を見ていると腸が煮えくりかえりますぞ」
「それを嫌いって言うんだよ」
ちむちむたちはくだらない雑談をしながらカンセーナに来ていた。
スカーとパイオツは違うところを捜査していた。

「放火魔が、そんな簡単に見つかるわけないよ。
ぼくは雲にのって空から探してみるから男爵は地べたを這いずり回って探してて」
雲に乗ってとんでゆくちむちむ。男爵は手をふったあと肩を落とす。

「…ユグドラ」
鉈を取り出してずんずんと道を進む。
が、放火魔などそうかんたんに見つかるものでもない。

「ええい!めんどうくさいですな。妖しいものなど一人もおらぬわ!」
イライラしてきた男爵は市役所におもむき緊急放送で町全体に呼びかける。

「出て来い放火魔よ。出てこぬのならば、我が破滅の光でこの街を消し去ってみせようぞ。
この街が灰塵と化したあかつきには、数千年間、草木も生えぬ死の世界が訪れよう。
それでもよいのか放火魔よ?」
刹那、天から降り注ぐ光球の群れ。轟音、海を焼く超エネルギー。

「わひい!」
スカーの悲鳴。

「…め、めてお?」
「そんなめちゃくちゃな…。はやく放火魔をみつけないと
男爵に世界を滅ぼされてしまうずら」
「だがしかし、そんな簡単に見つかるものかね!?」
「あ、いたずら!」
「え、なんだってー!?」

燃えている喫茶店。

「きゃああああ!わらわのお店がー!!」
二階の窓から顔を覗かせているカフエ。パニックになっている。

「あわわわ、二階に女がいる。いこう!」
「で、でも放火犯が…」
「ばかやろー!女が一番だずら!」
スカーとパイオツは助けにいく。しかし、煙と炎に捲かれてしまう!
パイオツは水を手から出して頑張って火を消している。

「あう…」
力を使いすぎてミイラのようになっているパイオツ。

「く…こうなったら、おれの、いのちを使って…さいごの力で、火を消して」
「や、やめるずらー!」
【たすけて!ユグドラ!】

56 : ◆Qn50xk4t8A :2012/09/26(水) 01:06:58.44 0
警察では放火された箇所を地図に印をつけていた。

「赤丸で印をつけた箇所は犯人の犯行範囲や。
ということはどういうことかわかりまっか?」

「どないなことですのん?」

警部はダーツを取り出して地図に投げつける。
ダーツは適当な感じで地図に突き刺さった。

「そこや!そこに犯人はおる!」

「ほ、ほんまでっか!?まるで日本列島ダーツの旅みたいですやん!」

「うるさいわ!いいからそこいけやー!!光の速さで直行しろやボケなすー!!」

「はいやー!!」

うーうー
赤灯がビルを照らす。パトカーが街を走る。

「どこやー!?どこや放火犯はー!?」

名前: 白洲警部
種族: 人間
性別: 男
年齢: 42
特殊性癖:ギャンブラー(賭け事が大好き)
異能: 勘が鋭い
技能: 関西弁をたくみに操る。笑い方がオカマみたくてきもい
外見: 髪型が角みたくなってる。睫毛が長くて綺麗。
装備: 拳銃
区分: NPC

57 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/27(木) 02:26:35.66 0
今までの日々で分かった事だが、男爵は何故か我の命を狙っているらしい。
テヘッ、事故っちゃった☆ではなく明らかに何度も殺されかけた。せめて少しは事故を装え。
もしかしたら一族の血脈を巡るアッーと驚く因縁がある可能性が微粒子レベルで存在するのかもしれない。
とか思っていると、市内放送からその男爵の声が聞こえてきた。

>「出て来い放火魔よ。出てこぬのならば、我が破滅の光でこの街を消し去ってみせようぞ。
この街が灰塵と化したあかつきには、数千年間、草木も生えぬ死の世界が訪れよう。
それでもよいのか放火魔よ?」

ゴゴゴゴ……
上を見上げると、丁度そこに光球が落ちて来ていた。

「ぎえええええええええええええ!?」

《花びらガーーード!!》

目を開けると、我に真紅の花弁が覆いかぶさっていた。

「助かったよブラッディ。
やはりあの男爵は我を殺す力が半端ないな……ん? 煙?」

煙の方に行ってみると、燃えている店があった!

58 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/27(木) 02:27:46.62 0
「来い、ノア!」

我は巨大ウツボカズラをを召喚して命じた。

「消火してくれ! 濃度は最薄で頼む!」

蠕動運動によって、殆ど水のような溶解液を水鉄砲のように発射し始めた。
水鉄砲といっても、その威力は消火栓並みである。
火を消しながら中に入っていくと、炎に巻かれているおっさん二人がいた。

>「く…こうなったら、おれの、いのちを使って…さいごの力で、火を消して」
>「や、やめるずらー!」

バシャッ! 彼等を取り囲んでいる火の一部が消え、退路が出来る。

「ああ、ユグドラさん!」

「雑魚であっても必死に頑張るその姿勢……まさしく紳士!
後は我に任せろ!」

――数分後。出て来た我を、おっさん二人が拍手で出迎えた。
エスノアの袋の中からカフエが吐き出される。

「もう大丈夫だ」

「助けて戴いてかたじけない……」

うーうー
パトカーが来た。関西弁の警部が出て来た。

「見つけたでー! 犯人や!」

「ちゃいますって! 犯人と思しき人物のデータ渡されとりますやん!」

警部は書類を取り出してまじまじと見て、我の顔をまじまじと見る。

「……おおほんまやな! 全然ちゃうわ! しかしほな犯人はどこやねん?
ワテのダーツは必ず当たるはずや!」

我は刑事ものっぽく言った。

「犯人は現場に戻ると言う法則がある……。もう少し待てば現れるはずだ!」

「おおそうか!」

我々はその場で、現場に放火犯が現れるのを待つことにした。

59 :ちむちむ ◆Qn50xk4t8A :2012/09/28(金) 22:22:56.72 0
ちむちむ率いる変態紳士たちはカフエの喫茶店で待つことにした。

「ほんとに現れるずらか?」

「信じて待つしかないなあ」
半焼した喫茶店の一階に変態紳士たちは集まっていた。
警官たちも一緒に。
ちむちむが白い箱をテーブルの真ん中におく。
それは誕生日ケーキ。奇しくも今日はパイオツの誕生日。

「まさか、半焼した喫茶店で誕生日を迎えるなんて夢にも思わなんだ」
しみじみと語るパイオツ。

「鳥の足もあるぞ。みなで食べるのじゃ」
カフエが焼いてくれた鳥の足がお皿に乗って運ばれる。
カチカチカチと時計の針は音を立てて時を刻む。

「来ぬの。放火魔は。
そうじゃユグドラどの。いっしょにお風呂に入らぬか?背中を流しやっこしようぞ」
カフエがユグドラを誘う。

「あ、そうしたほうがいいっすよ。
ここは俺たちが見張っているので安心してください」
と巻貝がフライパンで炒飯を炒めている。
カフエはぽいぽいと服を脱いでお風呂に入ってゆく。
それを見てニヤケ顔を隠しているのは変態おっさんのスカーとパイオツ。

「あのーおれたちは外を見てくるずら。ユグドラさんとカフエさん、二人は
ゆっくりとお風呂に入ってろずら^^ゆっくりとずら」
ユグドラがお風呂に入れば、窓に張り付いた二人のおっさんの顔がはっきりと見えることだろう。

それはさておき、カフエは気付くだろうか。
徐々にお風呂の温度が上がっていることに。

そして巻貝は炒飯を真っ黒に焦がしてしまう。

「なんじゃこりゃー!」

「焼きすぎたんや!火加減が強すぎたんや」
白洲警部は焦げ臭い部屋の窓を開けて深呼吸。
同時にちむちむは箱を開けてケーキのろうそくに火を灯す。

「ハッピーバースデー♪」
ケーキの火はぼわーっと燃えあがり天井まで達していた。

「火がおかしい!!」
ちむちむはテーブルを叩いて怒り出した。

60 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/09/30(日) 02:02:33.28 0
「なんと、今日はパイオツ殿の誕生日だったか」

ところで何歳の誕生日なのだろうか。
中高年のおっさんの年齢なんて知って得する人はいなさそうなので、あえて聞かない事にした。
和気藹々と即席の誕生日パーティーは進む。

>「来ぬの。放火魔は。
そうじゃユグドラどの。いっしょにお風呂に入らぬか?背中を流しやっこしようぞ」

「何故にこのタイミングで風呂!? 別にいいが……」

>「あ、そうしたほうがいいっすよ。
ここは俺たちが見張っているので安心してください」

「そうか、では折角故入らせていただく」

風呂に入ると、窓におっさん二人がはりついていた。
しかし、裸なのでスカートめくりは出来ない。
それにエセロリとエルフなので、残念ながらパイオツが喜ぶものは存在しない。
巨乳ならぬ虚乳である。
程なくしてがっかりした様子で窓から離れようとするおっさん二人。
我は二人を呼び止めた。

「待て!!」
「ひぃ、バレてた! ごめんなさいごめんなさい!」
「それより皆に伝えてくれ、放火魔が近くに来ていると……!」
「はい!?」
「いいから早く!!」
「は、はい!!」

慌てて走っていくおっさん二人。我は湯船から出てカフエに声をかけた。

「出るぞ、カフエ!」

スカーとパイオツが戻ると、大惨事となっていた。

>「なんじゃこりゃー!」
>「焼きすぎたんや!火加減が強すぎたんや」
>「火がおかしい!!」

能力で消火するパイオツ。
そこに、拍手が響き渡り、真紅の髪の魔族が現れた!
その右手には聖火ランナーのような松明をもっている。

「初期消火お見事……! よく俺の技を見切ったな。
だが俺は放火した物が燃え上がるのが好きなんだ。初期消火は余計なお世話ってわけさ!
悪いけど、キミ達にはきえてもらう!」

第一章のボスのお出ましである――!

61 : ◆Qn50xk4t8A :2012/09/30(日) 22:22:44.87 0
「この巻きグソ頭があああっ!よくも俺たちの愛の巣をおおおおー!」
線目を見開き、巻貝が神通棍を振りかざす。
しかし空き瓶に足をとられ、ずっこけて、ガスコンロをぐっちゃりと破壊。
シューっと漏れてくるガス。

「お、おい!やばいで。退避やあああ!」叫ぶ白洲警部。

ボカーン!!

「ぎゃあああああああ」
魔族の持っていた松明の火がガスに引火して大爆発を起こす。
吹っ飛ぶ人々。すごい爆風。
ちむちむの顔面には誕生日ケーキがめりこむ。
魔族の顔面にはカフエのおしりがめりこんだ。
ユグドラのおしりには白洲警部の顔がはまっている。

「あがああああ!!喫茶店があああ俺たちの夢があああああ!!
ごめんなさあああいカフエさあああああああん、ごめんなすあああああいっ!!」
発狂する巻貝の頭をちむちむはナデナデ。

「くははははははざまあみろ!燃えろ燃えろー」魔族は高笑い。

その時だ!
「こんのおおお!変態やろおおおお!!」
スカーが魔族に抱きついた!

「今のうちに、やっつけるずらー!」
「うん、わかったー!」
ちむちむが警部が落とした拳銃をパンパンと撃つ。
弾丸はスカーの頭をかすり、魔族の股下をかする。

「あ、あたらないいっ!!」
三メートルくらいの距離なのに拳銃の弾は全部外れる。
ちむちむの拳銃さばきが下手すぎるのだ。

「ふん、バカなやつらだ!」
魔族はスカーを一本背負いで投げ飛ばすと、周囲の家に火を放ってゆく。

「くははははは。絶景かな絶景かな!」
「おい!あいつ逃げるで」
「逃がすかー!」
「フン。邪魔をするな!」
周囲で燃え盛る炎が生き物のように動いてちむちむたちの前に壁を作る。
否、前だけではない。横にも後ろにも!

「うわああ…もう、だめだあ…。囲まれた…。この火力では俺の水でも無理だああ…」
水を出していたパイオツが、とうとう諦めてぺたんと腰をおろす。

「あきらめないで!」
ちむちむは地面に出来た水溜りをなでなでしている。
すると水溜りは少し硬くなって、ゴムみたくなった。

「はい、水のカーテンだよ。みんなこれを被って!!放火魔を追いかけるんだよ!」

「ふくくくく。おいで火の海の中へ。一匹づつ焼き殺してあげよう…」
どこからかフレイム・バーニングの声が聞こえる。

62 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/02(火) 22:32:10.46 0
「お前達、大丈夫かー!?」

風呂から出た途端。

>ボカーン!!

ガス爆発が巻き起こり、我々は吹っ飛ばされた!
ありこちで尻に顔がめりこむ大惨事となる。
気付けば辺りは火の海。

>「うわああ…もう、だめだあ…。囲まれた…。この火力では俺の水でも無理だああ…」

「くそっ……どうにかならないのか!?」

ポ○モンやファ○ナルファンタジーでご存知の通り、一般的に植物系は火に弱い。
そしてこの世界もその例も漏れなかった。

>「あきらめないで!」
>「はい、水のカーテンだよ。みんなこれを被って!!放火魔を追いかけるんだよ!」

撫でて固くする、とは一見ギャグのようにしか見えないが
実はなかなか応用が効きそうな能力である事が発覚した。
異能バトルにおける実に理想的な能力設定である。
ノアとブラッディにも水のカーテンを被せる。

>「ふくくくく。おいで火の海の中へ。一匹づつ焼き殺してあげよう…」

「いかにも悪役っぽい台詞……それは負けフラグだ! 今すぐとっつかまえてやるわー!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

我々は炎の中に突入していく! だがしかし。
いつまでたってもフレイム・バーニングの姿は見つからない。

「くそっ、どこにいるんだ……!」

「フフフ、僕はどこにでもいるよ」

どこからともなく声だけは聞こえてくる。

「ハッ、まさか……」

「そうさ、この炎全部が僕自身!! 炎を操るなんてほんの一端に過ぎない。
僕の真の能力は自らを炎と化す事なんだ……!」

「な、なんだって……!?」

これぞ異能バトル名物、突然明かされるなんか凄そうな真の能力である!
そして、敵自らそれをドヤ顔(今回顔は見えないけど)で語るところまでテンプレだ。

63 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/03(水) 00:53:12.78 0
「ばかー!!」
ぺちん。ちむちむがユグドラの頬を叩く。

「あきらめないで!まだぼくたちには切り札がある!
そう、男爵だよ。男爵ならきっとあいつをやっつけてくれる。さっきの魔法みたでしょ」

「ん?さっきの魔法とはメテオのことやろか?
そんなんで炎属性の敵を倒せるとは思われへんが」

「そうだよ倒せないよ。でもメテオを海に落としてもらって津波を起こすんだ。
そして大津波で街の火を全部消しちゃうんだよ」

「ちょ、おま…正気かっ!正気で言ってるんか?」

「でもそのためには男爵の力…「大殺力」を発揮させなくっちぇいけない。
だから、ユグドラさんには殺されそうになってもらわなくっちゃだめなんだよ」

「い、意味がよくわからんわ」

それを聞いていたフレイムは

「そんなの夢物語だね。ご都合主義も甚だしいかぎり…。
でもさ、禍の種はすべて焼き尽くしてしまったほうがいいとも思うんだ。
僕はねーーーーっ!!」
炎(フレイム)が、近くにあったガスタンクにダッシュする。

「これなら水のカーテンも意味はあるまーい!」

「と、とめろー!!やつを止めるんや誰かー!!」叫ぶ警部。

64 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/03(水) 23:26:06.05 0
>「でもそのためには男爵の力…「大殺力」を発揮させなくっちぇいけない。
だから、ユグドラさんには殺されそうになってもらわなくっちゃだめなんだよ」

「男爵にうまく能力を発動させて津波を起こせと!?
そんなの……迷探偵コナンの完全犯罪トリックじゃあるまいし上手くいくはずが……」

奇しくも、敵も同じことを思ったようだった。

>「そんなの夢物語だね。ご都合主義も甚だしいかぎり…。
でもさ、禍の種はすべて焼き尽くしてしまったほうがいいとも思うんだ。
僕はねーーーーっ!!」

炎そのものであるフレイムがガスタンクに走る!

>「と、とめろー!!やつを止めるんや誰かー!!」

その時! 一陣の風が巻き起こり、炎の進路を阻んだ!
スカーがスカートがめくれる程度の疾風を起こす異能を使ったのである!
普通なら炎系の敵に使っても延焼するだけだが
ガスタンクだけは死守したいこの状況では役に立った。

「雑魚のくせに僕の邪魔をする気か!
時間稼ぎにしかならないのに無駄な事を!」

「時間稼ぎが出来れば十分だ!
ユグドラさん、この街を救えるのは貴方しかいない……!」

雑魚でありながら必死で戦うジャージのおっさんの姿を見て、我は覚悟を決めた。
どうでもいいが我のPLが底辺雑魚として適当に出したおっさん達が予想外にいい仕事をしている気がする。
我は変顔をして変な踊りを踊りながら渾身の煽りを放った!

「男爵のバーカバーカ! 男爵イモ野郎! お前の母ちゃんでーべーそー!!」

周囲は絶望感に包まれた。

「ああ駄目だ……流石にこんなんじゃ乗って来ないだろう……」

だが次の瞬間。

ゴゴゴゴゴ……

「メテオキタ―――――!!」

無数の隕石が海に落ち、ついでに我々の頭上にも落ちてくる。
直接的に殺されかけているのは我であるが、隕石というのはある程度大きいので、落ちたら当然全員巻き添えである。

「と、とめろー!! 隕石を止めるんや誰かー!!」

やはり叫ぶ警部。

65 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/04(木) 01:13:30.54 0
隕石が落ちてくる。

「ごっどまああああん!!」
巻貝は絶叫していた。頭に隕石を激突させながら。
でも巻貝はちむちむがなでなでしていたために硬くなっていてつぶれない!

「くそ、誰も隕石を止めらへんのんか!それなら退避や。どこにって?
……ここにやー!!」
警部がダーツを地図に投げるとあるビルに刺さる。
これは警部の能力「変態ギャンブラー」
安全な場所を高確率で当てるのだ!

「ここに行けば、津波もメテオもきいへんでえ。あの一番高いビルや!
行くでおまえら!」
そして、ちむちむたちが避難した場所、
そこは住民たちの血税で建てられた豪華な市役所だった。

「やっと来ましたな。禍の権化……忌むべき存在のユグドラ!」
ちむちむたちがエレベーターにのって最上階にゆくと、市長の椅子には大きな男が座っていた。
男爵だった。

「思い出しましたか?あのことを」
ユグドラを射る男爵の視線。喋るたびに咥えている葉巻がぷるぷると揺れる。
しかし目は尖がっていて怖いのだ。ユグドラの震えがとまらなくなるほどに。
威圧感がその場にいる全員の魂を揺さぶり、氷柱を全身に撫で付けられるほどに迫り来るのだ。

と、そのときだった。
「きみか?この悲劇を巻き起こしたものは?」
フレイムが換気口から出現する。
ちむちむはぎょっとしてカッと目を見開く。

「予想通り、きましたな放火魔が」
ぽきぽきと骨をならす男爵。
「え?あ、あなたはもしかして…魔王村の」
フレイムの顔が強張る。何かを知っているような顔になる。
「詮索はやまたまえ」
男爵の地の底から響くような静かな声。

「ふふふ、そういたします」
「なにしてんねん逮捕や!!」
警部がフレイムにダーツを投げつける。
「どうして放火なんてするんだよ!?」
ちむちむが問う。
「思い出したか!?ユグドラよ!!」
男爵が鉈を振りかざして切り刻みに迫る。
「まずは雑魚二人から始末いたしましょう!」
フレイムがスカーとパイオツに炎の鳥をけしかける。
「もう仲間同士の争いはやめるずらあああ!」
スカーとパイオツが風と水を合わせて水流を放つ!
「ええいわらわも加勢するのじゃあああ」
黒酢の入ったビンをフレイムに投げつける!

66 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/06(土) 00:41:48.75 0
>「思い出しましたか?あのことを」

「――!!」

我は頭を抱えて膝を突いた。

―― 待ってくれ! 平和的に話し合おうじゃないか……!

―― 泣いて詫びても無駄だ……悪しき者共よ、狂気が渦巻く闇の世界へと永久に幽閉されるがいい!!

―― 遥か古、この世界が魔界と現世の二重世界になるに至った大戦乱があった。
その名も魔界大戦――強大な魔力を持つ緑髪ツインテールのエルフが魔族を魔界に封印した事でこの戦乱は幕を閉じた。
その時の大魔法で二つの世界の連結点として作り出した大樹が世界樹となり、エルフ族は世界樹を守る使命を担う事になった。
そして彼女は、初代大樹の巫女に就任したという。

>「思い出したか!?ユグドラよ!!」

「うむ、前世にて我と貴様は結婚を誓い合った仲だったのだな……!
そして殺意とは究極の愛の裏返し……! つまり究極の変態! 作中最強なのは当然だ!」

「さっき流れた回想シーンと全く関係が無いずら! どっちが公式ずら!?」
「どっちも違うかもしれないずら」

>「まずは雑魚二人から始末いたしましょう!」

「男爵よ、あなたの気持ちに気が付かずにすまなかったな……
だが安心しろ、我は三番目の配偶者を持つ事もやぶさかではない――!!」

仲間割れしている間にも、フレイムは攻撃を仕掛けてくる。
ここは我と男爵の(歪んだ)愛の力で倒すしかない!
我はブラッディとノアを召喚した。
彼等が男爵を両側から触手で掴み、何の捻りも無い技名を叫びながらフレイムにぶん投げる!

「合体技! 男爵アタァアアアアアック!」

67 :ちむちむと不思議な男爵 ◆Qn50xk4t8A :2012/10/06(土) 02:17:17.88 0
神に最も近いと云われるエルフの巫女「ユグドラ」が杖を振り上げた時、魔王村のダン・シャクは死の喜びに微笑んだ。
それはエルフ族によって魔王の誇りを奪われ、陵辱されてきた日々から解放される至福の時だった。
しかしダン・シャクがその刹那の喜びに震えた瞬間、エルフ族のユグドラは恋に堕ちてしまった。
死神の手をとろうとするダン・シャクを、この世に留める為にはどうすればいいのだろうか?

「ダンシャク。私を憎み恨むがいい…死んでも死にきれないほど憎むがいい…」
(愛されないのなら、愛と同じだけ憎まれよう)

愛する魔族たちを封印され、冷徹非情なるエルフ族に怯えながらも憎しみを抱くダン・シャクは
彼女の時折見せる優しさに戸惑ってしまう・・・何故?どうして?

(ユグドラ…。なぜ裏切ったのだ。
私は父である大魔王を説得して平和的解決をしてみせると誓った。
魔王軍をも解体し、和平は目前までに迫っていたというのに…。
それなのにおまえは約束の時を待たずして、我々を魔界の闇へと封印してしまった。
いったいなぜだ…)

>「男爵よ、あなたの気持ちに気が付かずにすまなかったな……
 だが安心しろ、我は三番目の配偶者を持つ事もやぶさかではない――!!」

「き、きさまあっいけしゃあしゃあと!我は二度と騙されぬぞ!
その減らず口、二度と開かぬように叩き潰してくれるわ!!」

>「合体技! 男爵アタァアアアアアック!」

「ぬうわああああああああああああああああああ!!」

「男爵ーー!!」

(逃げなさい。ちむちむ。我は自爆する)

「え?」

(これからのことなら心配しないでほしい。私とユグドラは割れ鍋に綴じ蓋なのだ。
女の上っ面しか見れなかった男と、上っ面にしか価値のない女。
二人で一人…。やっと一人前なのだから」

「だ、男爵はそんな人間じゃないよ!」

どっかーーーーーーん!!
市役所の最上階が木っ端微塵に爆発する。
ちむちむのその言葉は爆風とともに宙ぶらりんになってしまった。

ぴーぽーぴーぽー

68 :ちむちむと不思議な男爵 ◆Qn50xk4t8A :2012/10/06(土) 02:28:26.27 0
補足です

>「ダンシャク。私を憎み恨むがいい…死んでも死にきれないほど憎むがいい…」
(愛されないのなら、愛と同じだけ憎まれよう)

最初のユグドラのこのセリフは転生前のギャグキャラになる前の
シリアスなユグドラのセリフです。

今回、男爵は、ユグドラと心中しました。
今後の場面転換は、わたしが絶対的な信頼を置いているユグドラさんに
すべてお任せします。これからも末永くよろしくおねがいいたします

69 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/06(土) 23:19:06.34 0
>>68
こちらこそ末長くよろしくお願いいたします。
そろそろ頃合いかと思いまして避難所を作りました。
http://yy44.60.kg/test/read.cgi/figtree/1349532860/l50

70 : ◆AN26.8FkH6 :2012/10/07(日) 11:56:53.36 0
「き、貴様―、何をする―!!」

自らを炎と化しているフレイムは、爆風によって散り散りになった。
走馬灯のように思い出される、幼い日の記憶。
暖炉を囲み、昔話をしてくれた優しい母親。
父をたぶらかし、母親を焼き殺した悪い魔女――後の継母。
継母に虐げられ、マッチを売るために街頭に立った日々。
やがてマッチの火の中に幻覚まで見るようになった彼は、継母の住む自分の家に火を付けた――

―― クククッ、アハハハハ! アハハハハハハハハハ!!

燃えあがる忌まわしき家、それはこの世の何よりも美しく見えた。

「母さん……今そっちに……」

その時だった。

「今死んだらお母さんの待つ天国にはいけないだろう、それでもいいのか!?」

掃除機のような装置で辺りの空気を吸い込む変態紳士協会会長ヒカル・ゲンジ。
吸い終わってから掃除機の後ろのカバーを開けると、元通りのフレイムがぽんっと出てきた。

「何故助けた……!?」

「我が変態紳士協会は深刻な人員不足だ。
改心味方化は仲間を増やす重要な口実。みすみす死なせるわけにはいけないのだ!
さあ、我が変態紳士協会に入会して天国に行けるように善行を積もうじゃないか!」

「それもそうか」

こうして、フレイムはなし崩し的に変態紳士協会に入会した。

71 : ◆AN26.8FkH6 :2012/10/07(日) 11:57:37.41 0
ヒカルとフレイムが一行の運ばれた病院に行くと、寝ている一行の横に、死神のような男が座っていた。

名前: タナトス・ターナー
種族: 自称死神
性別: 男
年齢: ?
特殊性癖: 死に向かう過程に興奮
異能: 意識不明の人を精神世界《酸酢の川》に閉じ込め、生き残ろうと足掻く様を見て楽しむ
技能: 大鎌を使った戦闘
外見: 若いイケメンだが生気が無い、長髪の白髪
装備: 仰々しいローブ、いかにも死神っぽい大鎌
区分:NPC

「残念だったな、もうこの者達が意識を取り戻す事は無いだろう……
私の精神世界《酸酢の川》に幽閉されて生きて帰った者はいないのだから!」

「うるせー、早速善行だ! 焼き殺してやる!」

即刻焼き殺そうとするフレイムを、ヒカルが慌てて止める。

「待て!! こいつは死神と恐れられる悪の変態紳士タナトス!!
今こいつを殺したらユグドラ達が《酸酢の川》から一生出られなくなってしまう!」

「なん……だと!? じゃあ目の前にしながら何も出来ないってことか!?」

「ああ、彼らが自らの力で打ち勝つのを信じて待つしかない……」

72 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/07(日) 11:59:45.93 0
「我は、死んだのか……!?」

辺りは漆黒の闇、闇、闇。
闇の中に更に昏く浮かび上がる影があった。

―― さあ、愛に血を流させてやろう! 地獄の海のように紅く、深く……

「お前は誰だ!?」

“影”は、闇にとけるように消えた。
遥か古より歴史を操ってきた黒幕にしてこのスレのラスボスである可能性が微粒子レベルで存在するのかも知れない。

――第二章 死性愛《タナトフィリア》

「ここは……どこだ……?」

目を開けると、川のほとりのような場所だった。
しかし、川からは猛烈なお酢の匂いが立ち上っている。

「みんな、起きろ! 起きろ!」

一緒に倒れていた仲間達を揺り起こす。
その時、どこからともなく怪しげな声が聞こえてきた。

『お目覚めのようですね……』

「お前は……!?」

『私の精神世界、《酸酢の川》へようこそ。
おめでとうございます、貴方達には生き返るチャンスが与えられました。
川の上流へと向かい門の所にいる私を倒せば生き返る事が出来ます。
まあ、今までに成功した者はいませんが、ね。
健闘をお祈りしますよ、クククク、アーッハッハッハッハ!』

放送が一度切れたかと思いきや、思い出したように一言付け足された。

『あ、そうそう。一つ忠告しておきましょう。
その川に落ちるとあまりのお酢臭さのために死にます』

「そこはフツー強酸で全身が溶けるとかだろ!」

73 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/07(日) 20:38:27.67 0
>『あ、そうそう。一つ忠告しておきましょう。
 その川に落ちるとあまりのお酢臭さのために死にます』
「なんでやねんっ!」
湿った風に乗り、警部のつっこみが川面のせせらぎへ溶ける。
ちむちむは強烈なお酢の匂いに、ゆっくりと目を覚ました。
寝惚けまなこに映る世界は、この世のものとは違っていた。そう、違っていたのだ。
なだらかな地表は草が生えているのかどうかもよく分からないほど輪郭が曖昧だった。
全体的に黄砂で霞んだ春の風景のように、向こうに見える木も、岩も、そしてその奥に聳え立つ山岳ですら、薄ぼんやりと滲んで見える。
水音はしない。無音。全ての音は周囲に漂う生温かいお酢の匂いに吸い取られてしまっている。
お酢の流れだけが静かに息づくその様は、まるで無声映画のワンシーンを見ているかのようだった。
――ここはどこ?
いつ、どうやって自分がこの場所にきたのか分からない。気がついたらここに立っていた。
さっき寝惚けまなこに映ると言ったが、自分にまなこが本当にあるのかも、またこの風景を目という器官で見ているのかどうかも、
実を言うとよく分からない。手で自分の体に触れてみたい気もするが、手がどこにあるのか、どうすれば動くのかも分からない。
でもまあ、そんなことはどうでもいい。どうでもいいのだ。
臭気が動いた気がして顔を上げると、川のほとりに誰か立っていた。
足を一歩踏み出してみる。
と言っても、顔も足も確実にその存在を把握できている訳じゃないから、そんな気がしているだけだ。
足裏にふんわりと柔らかい、まるで綿を踏んでいるかのような感触を得たから、それに類するものはあるのだ。多分。
気配を感じたのか、その「誰か」は首をギシギシときしませながら、ちむちむたちの方に顔を向けた。
ぼんやりと霞むその姿は、どうやら老人のようだ。枯れ木のように痩せこけた体にボロボロの布を巻き付け、うろんな表情でこちらを見ている。
眉間に深々と刻まれた縦皺とへの字にひん曲げられた口には、友好的感情のかけらも感じ取れない。男か女かすらよく分からない。
「あの……」
声、を出したと自分では思う。でも、それが本当に「音声」というものかどうかは例によってよく分からない。
頭で思っただけのような気もする。でもまあとにかく声をかけた。
老人は黙ったまま粘つく視線を上下に動かしていたが、
やがて、皮の下にある骨の形がはっきりと分かるほど痩せこけたその手を眼前にぬっと突き出してきた。
「銭」
ゼニ?
「お金?」
面倒くさそうに萎びた首をギコギコと上下させる。
ちむちむは慌ててポケットを探った。
堅く冷たい手触りのそれを取りだして見てみると、星影の金貨だった。
「あら、いいものをもってるじゃないかい」
その声にはっと顔を上げると、視界にひらひら踊る干からびた手が映った。
ちむちむは慌てて星影の金貨をその干し芋みたいな手のひらに載せる。
「ふん」
老人は金貨を骨張った指でつまみ上げ、ひっくり返して確かめてから、顎をしゃくってみせる。
見ると、老人の足下は桟橋のようになっていて、脇には小舟が一艘、川の流れに音もなく揺られている。
その時初めて、小舟に人間がぎっしり乗っていることに気がついた。皆一様に押し黙っている。
手元を見つめて俯くスカー、ぼんやり向こう岸を眺めるパイオツ、何かを思い出すかのようにじっと目を閉じている男爵、
彼らは微動だにせず小舟に詰まっている。すると、この老人は川の渡し守か。
川。――渡し守。――何の?――脳裏を掠めたある予感。
「あの……」
「早くお乗り」
老人は吐き捨てるようにそう言うと、左手に持つ櫓で船底をトントン叩く。
「あの…」
これ以上何を聞きたいんだ、とでも言いたげに三白眼でギロリと睨み上げる。
言いかけた言葉が一瞬引っ込みかけたが、怯んでる場合じゃない。息を大きく吸う。
「この船は、どこに行くんですか?」
「ふくく…あのよよ」
「あ、あのよ?」
ちむちむの頭は真っ白になる。なぜなら船には変態紳士たちと男爵がのっているからだ。
「だめだよ!みんな降りてぇ!!」
金切り声をあげてちむちむが小船に飛び乗る。と同時に岸から離れてゆく小船。
「ちょ、おま…なにしてんねん!!もどれやー!」
警部も一緒に小船へ飛び移る。ちむちむたちとユグドラは離れ離れになってしまった!

74 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/07(日) 22:16:06.62 0
「なんということなのじゃ。みなあの世に行ってしもうたのじゃ」
二つの目からぽろぽろと涙をながしているカフエ。

「しかたないっすカフエさん。おれらは先をいそぎましょう」
巻貝はカフエを抱き寄せて慰める。
そして手と手をとりあい濃厚なキス。

その後、一行はユグドラを引き連れて川の上流へと歩を進める。
するとぐっちょりと濡れている男が川原に倒れていた。

「だいじょぶっすか!?」
巻貝が介抱してみると男の全身から酢っぱい匂いがする。
顔を見てみると全裸の男爵だった。

「し、死んでるっす……」

「船から脱出して来たのじゃろうか?
ユ、ユグドラどの、人工呼吸じゃ!
お姫様のキッスでこやつを復活させるのじゃ!」

名前:ニセ男爵
種族:夢魔
性別:なし
年齢:なし
特殊性癖:吸引することに興奮
異能:吸われて悶絶する姿を楽しむ
技能:強力な握力で固定したものを恐るべし吸引力で吸う
外見:変幻自在
装備:なし
区分:NPC

名前:巻貝モリオ
種族:人
性別:男
年齢:26
特殊性癖:巨像崇拝
異能:物質縮小(主に自分を縮小して妻のカフエを仰ぎ見ている)
技能:ゴキブリのような回避能力
外見:中肉中背。線目。ぼさぼさ頭。
装備:スーパーガンのおもちゃ
区分:NPC

75 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/09(火) 01:33:06.65 0
「待て! 行くな!」

小舟に飛び移ろうとするも、カフエと巻貝に両脇からホールドされて止められた。
さりげなくイチャつく二人を生暖かい目で見守ったりしつつ、我々は川の上流へと向かう。
その道中で、全裸の男爵が倒れていた。

>「船から脱出して来たのじゃろうか?
ユ、ユグドラどの、人工呼吸じゃ!
お姫様のキッスでこやつを復活させるのじゃ!」

「うむ、ここにはAEDなどの設備も無い以上人力でやるしかない」

人工呼吸とは、心肺蘇生法の一貫。
その手順は事細かに決まっており、まずは周囲の安全を確保し、意識の有無を確認する。
肩を叩き「大丈夫ですかー!?」と言う。返事はない。
そして119番に通報。携帯電話からは不通音が聞こえていた。
次は呼吸の確認。口元に手を近づけて、呼吸しているかどうかの確認を行う。

「あれ? 微妙に呼吸してるんじゃね!?」

「ええい、まだるっこしいわー!!」

男爵が腕を物凄い握力で掴み、恐るべき吸引力で吸ってきた!

「うわー! 吸われるぅううううううううううう!!」

何が吸われるのか。それはMPとかまあその辺だろう。

「今助けるぞ、ユグドラ殿! 封印破邪札!!」

カフエがトレカのような物を男爵に投げつけた!

名前:秋葉カフエ
種族:人
性別:女
年齢:27
特殊性癖:オタアイテム収集癖
異能:市販のオタアイテムや子ども向け玩具から、そのアイテムが実際に作品内で発揮する効果を引き出す事が出来る
技能: 喫茶店のウェイトレスが多少できる
外見:小柄で童顔 つまり合法ロリ
装備: ロリータファッション ロリータ傘
区分:NPC

76 :ちむちむ:2012/10/09(火) 20:33:54.31 0
>「今助けるぞ、ユグドラ殿! 封印破邪札!!」

「きゃあ」
札のちからで能力を封印された夢魔は可愛い妖精の姿になると
ぷんぷんと怒りながら札をはがすのに夢中になる。

「やったす!さすがは俺の嫁っす」
突然現れた全裸の巻貝が、カフエに抱きつきキスをする。
そして吸い始めた!
なんと巻貝も夢魔が化けていたのだ!

「むうううううっ!」
カフエが口をふさがれたまま、力なく視線を落とすと、
本物の旦那の巻貝は、酸酢の川原に蠢く幽鬼の群れに拘束されていた。

「むむむむー!(はなすのじゃあー!)」
叫ぶカフエ。精神エネルギーを吸われたユグドラはふらふらの状態。
一同は絶体絶命になった。
しかし――そのときだった。
ユグドラの頭で花が咲き中から神々しい女が出現する。
その姿はユグドラと酷似していた。

「悪しきものどもよ。血を流せ…、地獄の海のように…紅く…深く…」
その言葉だけを残し、女は光の粒になって消えた。
ただそれだけだった。しかし、その隙を巻貝は見逃さない。
変態能力で小さくなって隠れながらカフエに触れると
カフエも縮小して敵の視界から消えることに成功する。
おまけにユグドラも縮小し、一同は石の隙間に隠れた。

「隠れながら進みましょう。あれだけの数の鬼たちとまともにやりあってたらきりが無いっす。
でも、さっきのユグドラさんの頭から出てきたユグドラさんみたいなのってなんだったんですかね」

「そうじゃな、ここが敵の精神世界の中としたら、わらわたちも精神体、
言わば魂だけの存在みたいなものなのじゃろ。
ということは、これはわらわの勝手な憶測じゃが、
あれはユグドラどのの前世の姿やもしれぬ」

「…そうなんすかね。おれはなんだか彼女が怖かったっす。
ご都合主義の我がままで、自分がかったるくなったら、
仲間にただついて来ての一言で返すような…そんな薄情な感じがしたっす」

刹那、一同を影が包む。

「ぐへへへ、見つけたぜクズども」
見上げると巨大なムカデと蜘蛛がいた!
アラクネ・ラクネがあらわれた!

77 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/09(火) 20:52:12.47 0
>>76はちむちむです
すごい熱なのに一生懸命に書きました。
ちむちむはえらいのです。

触角さんも、無理せずにご自愛ください
細く長くが長く続けるこつですからねぇ

78 :roririririn:2012/10/09(火) 22:41:20.45 0
http://livedoor.blogimg.jp/captaintorepan/imgs/0/3/03a23697.jpg

79 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/09(火) 23:08:38.90 0
>「…そうなんすかね。おれはなんだか彼女が怖かったっす。
ご都合主義の我がままで、自分がかったるくなったら、
仲間にただついて来ての一言で返すような…そんな薄情な感じがしたっす」

「なんだその妙に具体的な例えは……」

「いや、深い意味はないっす。
我が儘放題独裁体制の王や皇帝にありがちな一般論を言ってみただけっすよ」

「そうか、そう言われてみればそうだな――」

そんな会話をしていると、新たな敵が出現する。
序章に登場した噛ませ、アラクネ・ラクネだ!

「巻貝殿! 能力解除だ!」

縮小していては不利なだけなので、元の大きさに戻る。
我はふと思いついた事を言ってみた。

「巻貝殿の能力で蟲を縮小するのが最短攻略法なのではないか?」
「嫌っす。触りたくないっす」
「やっぱし」

「ええい、敵を前にして漫才にもならんやる気なさそうな漫才してんじゃねー! こっちから行くぞ!」

蜘蛛と百足がわさわさと迫ってくる!
ブラッディとノアに迎撃させるが、また序章の時の様に数に押し切られてジリ貧になるビジョンしか見えない。

「カフエ殿! 消化薬になりそうなアイテムは持ってないか?」
「うむむ、黒酢なら……!」

カフエは植物達の中に黒酢を流し込む。

「カフエ殿よ、逆に消化速度が落ちてないか…?」
「どうやら逆効果だったようじゃ」

よく考えると当然だ。強酸の消化液の中に黒酢を流し込んだら消化速度が落ちるだけである。ピンチだ!

>>78
その時! 都合よく名無しネタが降ってきた!
ご都合主義と言われようが、振ってきたものは仕方がない。
ロリリリリーンという謎の効果音と共に、謎のYOUJOが現れた!
YOUJO は 蜘蛛や百足を 指をくわえて 見ている!

激しく全年齢板にあるまじき放送禁止シーンの予感がする。
案の定画面が暗転し、しばらくお待ちくださいというテロップが流れ始めた!
暗闇の中、バリッバリッという何かを咀嚼するような効果音だけが響き渡る。
そんなバカなと思うだろうが、ここは精神世界なのでこのような事も起こり得るのだ。
やがて周囲が明るくなり、我は恐る恐る目を開けた――。

80 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/10(水) 23:45:39.78 0
>>78(病院)
現実世界の病院ではヒカルのささやかな抵抗が行われていた。
ヒカルのランドセルからYOUJOが這い出してきて、タナトスを指を咥えて見つめる。
「あの、そのこはいったい?」タナトスの冷ややかな双眸。
「くす…、ひ・み・つ☆」ヒカルはくしゃりと微笑み返す。
「おい、なにやってんだ?ふざけてる場合かよ」
フレイムのとがった声。ヒカルは彼の耳にくちびるを近づけて…
「ふざけてなんていません。ぼくは彼を精神的に揺さぶっているのです」
「なに?」
「いま、変態紳士たちはタナトスの精神世界に閉じ込められています。
つまり肥大化した精神で、変態紳士たちの精神を包んでいる状態。
TRPGで例えたら、負けず嫌いのGMのスレで、勝とうと頑張っているPCのようなもの。
だとしたら、たとえ変態紳士たちと言えど苦戦は必至。
それならば、ぼくたちが外界から変態紳士たちを援護するしかない。
タナトスのリアルを、満足に妄想できない状態にするしかないのです」
「あら、内緒話ですか?」余裕のタナトス。
「おめーには関係ねえよ。つーか三途と酸酢をかけた駄洒落ってくっそくだらねえ!」とフレイムが噛み付く。
「へーそうですか^^」

>>79(精神世界)
「んぐ…」もぐもぐ
一同は静まり返りながら幼女を見つめていた。
「…お、お味はどうっすか?」あまりの食べっぷりに思わず問う巻貝。
「おいしい」にこっ
「ごちそうさまでした!」
「あの、幼女ちゃんは蜘蛛とかムカデとか食べちゃう人?」
「だってお箸使えないもん…」
幼女はもじもじしている。そこで怒りが爆発するアラクネ。
「そういう問題じゃねえだろうがよぉ!箸が使えねーからって虫喰っていいって道理はねーんだよ!
俺の可愛い蜘蛛やムカデを喰らい尽くしやがってよおおおおおお!!ぜっていにゆるさねえ!」
まさにアラクネが飛び掛らんとしたそのとき、再び妖しげな声が響く。
「あのー、お疲れ様でした^^あとは私が何とかするので貴方は何もしないでくださいな」
どどどと上流から音がする。見ると鉄砲水らしきものが迫ってくる。
「タナトスのやろう仲間の俺も殺すきか?裏切りやがったなあのやろう!」
「こほん、現世で私の考えた駄洒落をバカにしたものがおりましてね、
少々苛ついてしまいました。ここらあたりで一人に死んでいただきましょう。
あの世で己の無能さと罪の重さを知ってくださいな^^」
よく見れば迫ってくるのは鉄砲水ではなかった。それは無数の竜だった。
「精神世界だからって何でもありなんすか!?」
「いや、精神世界と言えど知識以上や想像以上のことは起こらぬはず。
巻貝どのは空を鳥のように飛ぶ夢や自分が死ぬ夢を見たことはあるかえ?ないじゃろ。
それは、わらわたちが鳥のように空を飛んだことも死んだこともないからじゃ」
「で、でもあの竜の存在感はまるで本物っすよ!ここはタナトスの精神世界なんっす。
あいつの夢のなかであいつに勝てるわけがないんすよ!」
「ええい!本物の竜など誰も見たことはないのじゃ。そうじゃろユグドラどの?
あれは紛うことなきにせもの、にせものと思って重箱の隅をつつくようなアクションをおこすのじゃあ!」

81 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/12(金) 06:01:20.22 0
>「ええい!本物の竜など誰も見たことはないのじゃ。そうじゃろユグドラどの?
あれは紛うことなきにせもの、にせものと思って重箱の隅をつつくようなアクションをおこすのじゃあ!」

「そう言われても本物を見た者がいない以上本物の竜との違いを突くわけにもいかぬし……。
……そうだ!」

暫し思案し、ある事を思いついた。
先程画面が暗転した事といい、この精神世界は一種の劇中劇のような世界なのだろう。
それなら偽物には必ずある物があるはずだ。

「ブラッディ、ノア、足止めだ!」

植物達が触手を絡み付かせ、竜の進行を妨害する。植物は、水系の敵には強いのだ
我は、水竜の背後に素早く回り込んだ!
そこには案の定、ファスナーの線があった。

「どっこいしょー!!」

ファスナーを一気に引き下ろす!

82 :アラクネ(NPC) ◆Qn50xk4t8A :2012/10/13(土) 16:27:36.39 0
>「どっこいしょー!!」

「あああああああああああああ!!」

むあっと蒸れた匂いとともに、竜の背中から繋がった男たちがぷるるんと現れた!
男たちは皆筋肉隆々で背中に竜の刺青をしており、前で四つん這いにしている男のお尻に後ろの男たちが顔を埋めている。
背中の竜の刺青は長期連載されてるコミックスの背表紙をあわせてみると絵になるように、
男たちの刺青がすべて合わさって一匹の竜になっていた。

ユグドラがよくよく観察したら気がつくであろう。
男たちは前の男の肛門に後ろの男の口がくっついており、数珠繋ぎとなって列をなしている。
列の先頭の男が食べたものを、列の一番うしろの男が排便する。まさに奇跡の所業。
こんなことが出来るのはこの世に一人しかいない。
ユグドラの腕を治療した奇跡の変態医師「アスクレピオス・ヤブタ」である。

「くはははは!じつに面白い」

「あ、ヤブタ先生っす。どうしてこんなところに?」

「あいつも俺たちの仲間の変態紳士なんだ」
とアラクネラクネ。

「でも、竜の中身が気持ち悪過ぎるっす。
いくら夢だからって人としての倫理が足りなすぎっす」

「くはははは。彼らはこの世のゴミ、ジャパニーズやくざなのだ。
さあゆけ!わたしの可愛い実験台よ。新しい尻尾を得るのだ!」

刹那、竜の尾撃ならぬ尻撃が巻貝を襲う。

「もご!」
顔面にヒットする尻。巻貝の口が最後尾のやくざの肛門と融合。
(ごっどまああああああん!)

「さあ、お次はお前たちだ」
先頭の組長らしき男がユグドラたちをかっこよく指差す。

「巻貝どのー!」
カフエが鳴きながら巻貝のもとへと駆けると先頭の組長が
ここぞとばかりにカフエのお尻へとせまる

「ひ!」
カフエは寸前で跳び箱のようにジャンプ。
すると巻貝の尻に先頭の組長の頭がめり込んで男たちの輪が出来あがった!
それはまさに混沌から生まれた輪廻の蛇。
涅槃にたどり着くために自分の尾をさがして自らの内部に潜り込んでゆく螺旋。

(ぬぐああああーごっどまあああああん!)
めりめりと巻貝の尻にめりこんでゆくやくざたち。
それを一瞥したアラクネは竜の着ぐるみを着て叫ぶ。

「いくぞユグドラ!裏切り者を殺すために今だけ手を貸してやる。
そいつらはもう用無しだ」
ユグドラを咥えて空を飛ぶ竜。カフエたちを見捨てたユグドラは
あっという間に酸酢の川の上流の門につく。

「どこだ?どこにいるタナトス!!」
さがせムカデたち!空からムカデの大群をばら撒く。

83 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/14(日) 19:13:44.64 0
―― 病院
「あーっ! アラクネじゃねえか、何でこんな所で寝てやがる!」

ユグドラ達一行の横でさりげなくアラクネが寝ている事に気付いたフレイムが声を上げる。

「フフフ、序盤でボコボコになって先に入院していたので
ついでに精神世界に取り込んでおきました。
権力争いの敵は少ないに越したことは無いですですからね……。
ユグドラ達と足を引っ張り合って私と対決する前に双方くたばる事でしょう」

「それ、敵同士が手を組む典型的なパターンじゃね?」

「……しまったぁあああああああ!!」

病院内にタナトスの叫びが木霊した。


84 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/14(日) 19:14:49.45 0
――精神世界内
突然だが至上最もヤバい映画とも噂される『ムカデ人間』を御存じだろうか。
我のPLの人は怖いもの見たさで見てみたいのだが
その辺の映画館ではやっていない(当たり前)ので見る機会を逃してしまっているらしい。
それはさておき、目の前で繰り広げられる地獄絵図を見ながら我は呟いた。

「これ、水竜のままの方が良かったんじゃないか?」

世の中には明らかにしないほうがいい真実というものが確かに存在するのだ。
あれよあれよという間に巻貝を取り込んだ百足人間達。
彼等は神話に登場する蛇ウロボロスを想像させるような
カオスにして哲学的でもある人知を超えた領域へと到達したのであった。

「ああ……」

その禍々しさと神々しさともつかない圧倒的なオーラにもはや手も足も出ない。

>「いくぞユグドラ!裏切り者を殺すために今だけ手を貸してやる。
そいつらはもう用無しだ」

次の瞬間、我は竜にくわえられて猛スピードで飛んでいた。

>「いくぞユグドラ!裏切り者を殺すために今だけ手を貸してやる。
そいつらはもう用無しだ」

「降ろせ! カフエ達を見捨てて行くわけにはいけない!」

ささやかな変換受けを発動し、一応抗議しておいた。

「馬鹿が! ここはアイツの精神世界、タナトスを倒せば皆助かるはずだ!
悪役に恥ずかしい事を言わせんな!」

「そうか……! それにしてもお前イケメン化してきたな」

序盤の噛ませがまさかの大出世。
作中でのポジションの変化によって作画が微妙に変化してくるのはよくある話である。

>「どこだ?どこにいるタナトス!!」

「ぎゃあああああああああああ!!」

酸酢の川内にもタナトスの叫びが木霊した。
空から降ってきた大量の百足に驚いて叫ぶという実に常識的な反応をしている。

「見つけたぞ、タナトス! 貴様を倒し必ずや皆と共に生きて帰る!!」

空から舞い降りて前口上をする。

「嫌あああああああああああああああああああ!! 百足怖い百足怖い!」

折角格好よく前口上をしたというのに、相手は百足に気をとられそれどころではないようだった。

「ノア、食べていいぞ!」

エスノアが、自らの袋にタナトスを放り込んだ!

85 :エスノア:2012/10/17(水) 20:02:35.07 0
タナトスよ! なにゆえもがき生きるのか?
ほろびこそわがよろこび。
死にゆくスレこそ美しい。
さあ わが袋の中で息絶えるがよい!

86 : ◆Qn50xk4t8A :2012/10/18(木) 23:09:54.90 0
ちむちむは、ムカデのネタを一週間くらいかけてじっくりとネットで調べて
読み直したりして次の日にはレスするから速筆なのです。

>ユグドラさん
とてもおもしろいのでそのまま書き進めてください。

87 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/19(金) 23:46:56.49 0
ノアは突然邪気眼が疼く台詞を垂れ流し始めた。

「お前そんなキャラだったっけ!?」

袋の中から声が聞こえてくる。

「嫌だぁあああああああああ! 死にたくない!!
でも……死にたい!!」

彼は元々サイアーク製薬鰍フ人体実験用の捕虜だった。
毎日のように投与される意味不明の薬、度重なる死の恐怖――
それを快感と感じるようになったのはいつ頃からだっただろうか。

「この自分の存在が解けて消えていく感覚……すごく……イイ!!
あはは あはは あはははははっははははgyふじこlp;@」

周りの風景が解けていく――
目を開けると、病院の天井が見えた。

「あっ、目が覚めた――!」

隣にいたヒカルが歓喜の声をあげた。
皆ももぞもぞと起き上がっている。

「やった、助かったぞ!」

場が喜びに包まれる中、白髪の男が怒りにプルプル震えながら声を上げた。

「私の超必殺技、『酸酢の川』から脱出できたのはあなた達が初めてです……。
ここであなた達を見逃しては私の素晴らしい記録がストップしてしまうので屠って証拠隠滅しておきましょう!」

タナトスは大鎌を横なぎに一閃し全体攻撃!
第二章のボス戦の始まりだ!

88 :アルト ◆Ir4ZeCRfYs :2012/10/20(土) 16:30:16.18 0
「ここは私に任せて先にイケ!ユグドラ率いる変態紳士たちよ!
この扉は私が閉じないように両手でおさえつけているからー!」

>タナトスは大鎌を横なぎに一閃し全体攻撃!

「く!えげつないぜ!」
刹那、銃声が二発。
なんと弾丸が大ガマに当たってタナトスがコマのようにくるんと逆回転。
続けて体勢が崩れ倒れたタナトスの足元を目掛けて振り落とされる巨大なハンマー。
床に大穴が開く。

「もたもたするとはいかなることか!?ここは私に任せて先にいけっと言ったはずぞ!
穴に入ったらすぐそこにいけー!いけったらー!!」

ユグドラたちを叱咤激励する謎の少年。
彼は勇者であり主人公である!!その名も――

「「アルト・ラム二ール」」
変態紳士たちが口をそろえて大声をあげた!
彼は誰もが知っている伝説の少年なのだ!!

名前:アルト・ラムニール
種族:人間
性別:男
年齢:15
特殊性癖:力自慢
異能:ものすごいちからもち
技能:ウェポンシフト(武器を自在に使って戦う)
外見:つぶらな瞳。赤のアホ毛。八重歯。可愛らしく勇ましい顔。
装備:勇者の剣2本。伝説の銃二丁。神様のハンマー。
区分:PC

【はじめまして。よろしくお願いします】

89 :名無しになりきれ:2012/10/22(月) 13:20:50.63 0


90 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/22(月) 22:43:48.11 0
>「ここは私に任せて先にイケ!ユグドラ率いる変態紳士たちよ!
この扉は私が閉じないように両手でおさえつけているからー!」

「誰!?」

少年はタナトスの初撃を容易く防いで見せ、床に大穴をあけた。

>「もたもたするとはいかなることか!?ここは私に任せて先にいけっと言ったはずぞ!
穴に入ったらすぐそこにいけー!いけったらー!!」

「あらゆる武器を自在に使いこなすその雄姿。もしやあなた様は……」

「「アルト・ラム二ール」」

この世界が危機に陥る度に転生し、幾度となく世界を救ってきた伝説の勇者の名である!
初代大樹の巫女が活躍した戦乱の時にも活躍したとか何とか。

「んじゃ任せた!!」

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

「伝説の勇者の登場ですか……これは面白くなってきましたね。
私も切り札を見せるとしましょう。うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

タナトスを中心に凄まじいオーラが巻き起こり、その姿が巨大化していく。
数瞬の後、そこにいた者は――怪しく光る毒針を持つ巨大な蠍だった――!!

『ククク…驚いたか? そうだろう! そうだろう!
これが“変態”に込められたダブルミーニング――!!
変態《トランスフォーム》――変態を極めた者だけが手に入れる切り札よ!』

毒針を振りかざし、巨大蠍はアルトに襲い掛かる!

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

アルトに言われるがままに穴に飛び込んだ我々。
しまった、先に行けと言われて素直に先に行くと10中8、9は死亡フラグではないか。
「穴に入ったらすぐそこに行け」と言われたのだが、そことはどこなのだろうか。
目の前には祭壇のようなものがあり、豪奢な杖が立てかけられている。
プレートの解説文にはこう書いてあった。

「初代大樹の巫女が使っていたという伝説の杖
大樹の巫女よ、これを使い勇者を手助けするのです……か。なるほど」

我は杖を持ち、穴から這い出て地上に戻った。

「――バインディング」

杖から伸びた蔦が巨大蠍を拘束する!

「今だ――伝説の勇者アルトよ!」

91 :名無しになりきれ:2012/10/23(火) 17:16:41.43 0
変態紳士A「アルト・ラム二ール、俺が援護する! ファイア・ウェポン!」
アルトの武器が燃え盛る!

変態紳士B「俺も援護するぞ! アイス・ウェポン!」
アルトの武器が冷気を持つ!

変態紳士C「伝説の少年に援護ができるとは光栄だ! ライト・ウェポン!」
アルトの武器が光る!

変態紳士D「フッ、俺達の分まで活躍してくれよ……ダーク・ウェポン!」
アルトの武器が暗くなる!

92 :アルト ◆Ir4ZeCRfYs :2012/10/24(水) 00:43:10.83 0
>「今だ――伝説の勇者アルトよ!」

「えげつなくありがたい!」

>変態紳士A「アルト・ラム二ール、俺が援護する! ファイア・ウェポン!」
 アルトの武器が燃え盛る!

「燃えないゴミの日に燃えろっ!バーニングスラッシャー!」
燃え盛る勇者のつるぎを振りかざしながら突撃。

>変態紳士B「俺も援護するぞ! アイス・ウェポン!」
 アルトの武器が冷気を持つ!

「アイスを愛す…アイスショット!」
伝説の銃に冷気を宿し、連射しながら突撃。

>変態紳士C「伝説の少年に援護ができるとは光栄だ! ライト・ウェポン!」
 アルトの武器が光る!

「ユグドラは宝石のような泥だんご…シャイニングハンマー!」
光り輝くハンマーを振り回しながら突撃。

>変態紳士D「フッ、俺達の分まで活躍してくれよ……ダーク・ウェポン!」
 アルトの武器が暗くなる!

「爪に火を灯せ。黒焦げになるほどに!ダークネスクロー!」
真っ黒になった爪で敵を掻き毟る。

そしてアルトは毒針を避けるために前転し、前転し終えたところで毒針を受け止め咆哮。
もちまえの力持ちを発揮。尻尾を掴みながらぐるんぐるんと蠍をまわす。

「もう、たたかいたくないよ。こんな弱いの
ころすのがかわいそうだし、お逃げ。タナトス。どこか遠くへいって
仲良く二人でくらすがいいよ」
アルトは泣きながら蠍をまわし続ける。
勇者の習性で体が勝手に動いてしまうのだ。

93 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/25(木) 22:58:37.50 0
>「もう、たたかいたくないよ。こんな弱いの
ころすのがかわいそうだし、お逃げ。タナトス。どこか遠くへいって
仲良く二人でくらすがいいよ」

「植物オイル!」

我はアルトの手に魔法で植物油をぶっかける!
つるっ
アルトの手がすべって蠍が空の彼方まですっ飛んでいく!
蠍はキラーンとお星さまになって消えた。

「幸せに暮らせよ……!」

しかし仲良く”二人で”とは誰の事なのだろうか。
後の伏線になるかのしれないしならないかもしれないので今はスルーしておくことにした。

「一件落着――か」

しかし章ボスを仲間に引き入れて仲間を増やしていく作戦だったのに、今回の章ボスは空の彼方に吹っ飛んでしまった。
そこでヒカルが早速アルトの勧誘を始める。

「お見事です、勇者様。
早速ですが今この世界は悪の巨大企業サイアーク製薬鰍ノよって危機に陥っている!
是非我が変態紳士協会に入って共に悪の権化と戦おうじゃないか!」

94 :アルト ◆Ir4ZeCRfYs :2012/10/26(金) 20:23:58.29 0
>「お見事です、勇者様。
 早速ですが今この世界は悪の巨大企業サイアーク製薬鰍ノよって危機に陥っている!
 是非我が変態紳士協会に入って共に悪の権化と戦おうじゃないか!」

ぱちん!

室内にこだまする平手打ちの音。アルトの手が真っ赤に腫れている。
ヒカルの頬はそれ以上に真っ赤だ。

「君たちは変態紳士を補完するための第三勢力に過ぎない!
正統な勇者の血筋であるこのアルト様が変態になぞに力をかすものかっ!」
アルトは両手に剣を持ってめちゃくちゃにふる。
するとヒカルの衣服がバラバラに裂けて、ランドセルと靴下姿になった。
おまけにアルトの服もばらばらに裂けて全裸。

「かつもくせよ!勇者の筋肉を!うっすらと柔らかそうに張った胸の肉。
くびれた腰に流れるような腹筋を!幼児体型のこのガキとの雲泥の差を!
えい!えい!えーーーい!」
ベッドの上でぴょんぴょんとジャンプしたあと、ヒカルを羽交い絞め。
全身をユグドラに見せ付ける。

「ぼくはもう戦いたくはないんだ!みんなに筋肉自慢ができたらそれでいいんだよ。
世界なんてぶっ壊れたっていい!逆にぶっ壊れちまえー!あははははははは!!」

高笑い。その後ハンマーでユグドラの頭をぶったたく。

「筋肉のない生き物はゴミなんだ!だったらどうするべきかわかるかい?
なあ!?なあ!?土下座しろよ。感謝しろよ。ぼくは勇者さまなんだぞ。
この筋肉でなんどもなんども世界を救ったんだぞ。おでこが床にめり込むほど
土下座しろってば!!このカス女があああああああ!!」
アルトの小鬼のような顔。ユグドラの頭をハンマーで潰しにかかる。

95 :名無しになりきれ:2012/10/28(日) 01:41:12.68 0
「あいつ、本当に伝説の勇者様か?」
「アホ毛の曲がり具合が偽物ぽいっす」
「まさか、アルト様を騙っているのでは」
「いや、警察を呼ぶのはもう少し待つのじゃ」

ちむちむ、男爵、巻貝、カフエ、その他大勢の変態紳士たちがアルトの変貌を疑惑の目で見る。
しかし、彼らは周囲の異様な雰囲気に圧され、敢えてアルトとユグドラの間に割り込むつもりはなさそうだ。
ランドセルと靴下姿を残して全裸となったヒカルも、「アルトお兄ちゃん……やだよぉ」と切なげに喘ぐのみ。
すなわち、アルトとユグドラの一騎打ちにNPCの邪魔は無い。

一騎打ちならば、NPCとのやり取りと自分語りだけでこっちに構ってくれない等と、心配する必要も無いだろう。
さあ、思う存分に絡み合うが良い!

96 :アルト ◆Ir4ZeCRfYs :2012/10/28(日) 17:05:40.63 0
「だからさああ、なんか喋れよ。なにしょぼくれてんだよユグドラさああああ
感謝の言葉を100文字以上で述べてみせろよ。勇者さまをもっともてはやせってばよおお!
聞いてんのかこの腐れアマがよおおおおおおおおおおおお!!
その貧弱な体を筋肉でむきむきにしてやろうかあああああ!?」

アルトはユグドラに馬乗りになると尻を叩いてハイハイさせんとする。
筋肉をつけさせるつもりなのだ!

97 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/28(日) 18:10:36.03 0
「うお!? なんだこれは!!」

ほんの少しの間幽体離脱していた間に、辺りは阿鼻叫喚の大惨事となっていた。
我の頭にはたんこぶができ、ヒカルは裸靴下という素敵ファッションになっている。

>「だからさああ、なんか喋れよ。なにしょぼくれてんだよユグドラさああああ
感謝の言葉を100文字以上で述べてみせろよ。勇者さまをもっともてはやせってばよおお!
聞いてんのかこの腐れアマがよおおおおおおおおおおおお!!
その貧弱な体を筋肉でむきむきにしてやろうかあああああ!?」

アルトは我に筋トレを施し始めた!
筋肉ムキムキのエルフはマニアック過ぎやしないか。

「うおおおおおおおおおおお!! 筋肉ムキムキになってやるわああああ!! ……やっぱダメ」

気合いで2,3歩ハイハイするも、すぐにヘタレて地面に伸びた。
手を伸ばして伝説の杖を掴む。

「勇者様、考えてもみたまえ。
全員筋肉ムキムキのパーティーだったらどうか。筋肉自慢が出来なくなるぞ。
ヒョロヒョロこそ勇者様の引き立て役にはふさわしい!
貧相な仲間達を引きつれてこそその素晴らしい筋肉がひきたつというものよ!」

杖から触手が伸び、アルトを空中に拘束する。

「筋肉と触手! なんて美しい組み合わせだ。
まるでギリシャの彫刻のようだ……!」

筋肉に絡み付く触手。何という濃厚な絡み!(※文字通りの意味で)

98 :アルト ◆Ir4ZeCRfYs :2012/10/28(日) 23:03:01.71 0
>「勇者様、考えてもみたまえ。
 全員筋肉ムキムキのパーティーだったらどうか。筋肉自慢が出来なくなるぞ。
 ヒョロヒョロこそ勇者様の引き立て役にはふさわしい!
 貧相な仲間達を引きつれてこそその素晴らしい筋肉がひきたつというものよ!」

「そうかぁ。それもそうだねぇ。えへへへへ!
なら、おまえはひょろひょろのままでいいや。がりがりのあばら骨のエルフのままで
ぼくを引き立てながら一生懸命に生きてゆくがいい!むひひひ」

杖から触手が伸び、アルトを空中に拘束する。

>「筋肉と触手! なんて美しい組み合わせだ。
 まるでギリシャの彫刻のようだ……!」

「え、そうなのかー!?」
彫刻と褒められたアルトはにやにやしながら拘束された。
でも、動くのをやめて俯いている。

「はいはい。もう遊びはおわりだよ。
美しすぎるぼくの肉体を堪能して君たちはさぞかし満足だろうね。
だけど君はぼくのことを根本的に分かっちゃないんだ。
もう、ぼくは戦いたくないって言っただろ。
わるいものをうむこの世界がわるいって、気付いちゃったから。
だったら清濁を抱え込んだまま、転げまわってゆくしなないぢゃないか
ぼくたちは……ぐはっ!!」

血を吐くアルト。
もう寿命がせまっているらしい。

99 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/10/29(月) 21:25:43.20 0
勇者はもう戦いたくないと訴えていた。
何度も転生を繰り返した勇者は悟ってしまったのだ。
根本的に不完全な世界で、戦いは無意味だと――
何度世界を救っても、同じことを繰り返すだけ……。

「永劫回帰、無限に繰り返す苦しみ……か
ならばその永遠のループを解かない限り
あなたが終わりなき輪廻の苦しみから解き放たれる事はないんじゃないか!?」

勇者アルトは突如吐血する。

「勇者アルト……!!」

ブォン!!
その時、空間が歪み、我とそっくりだが禍々しいオーラを放つ者が現れた。

「誰だ貴様は!」

「ファファファ、我が名はネオエクスです!!」

「つまり名前は”ネオエクス”という事か!?」

「ネオエクスですはネオエクスです!
一言で言うと貴様の暗黒面たる初代大樹の巫女と、世界樹ユグドラシルの暗黒面が融合した存在です!!」

ネオエクスですは、普通終盤で明かされるような正体をあっさり明かした。
あるいは、こんなにあっさり正体を明かすという事はラスボスでも何でもなくただの中ボスなのかもしれない。

「悲しみばかり生み出すどうしようもなく不完全な世界がどうすれば救われるか――答えは簡単なのです。
全て破壊して無に帰せばいいのです!!
ちょっと復活したばかりですぐには出来ないからもうちょっと待っていて欲しいのです!」

「勇者様! あんなことをいってるぞ! 不完全な世界なら消してしまえと……。
いいのか!? あなたは清濁入り混じったこの世界を見守っていきたいのではないのか!?」

ネオエクスですはいかにも大物敵役の顔見世シーンらしくそそくさと姿を消そうとしているぞ!

100 :アルト ◆Ir4ZeCRfYs :2012/10/30(火) 23:03:52.10 0
>「悲しみばかり生み出すどうしようもなく不完全な世界がどうすれば救われるか――答えは簡単なのです。
 全て破壊して無に帰せばいいのです!!
 ちょっと復活したばかりですぐには出来ないからもうちょっと待っていて欲しいのです!」

「そんなことはダメだよ!ぼくは世界がぶっ壊れてもいいってはいったけど、
壊れるのと無になるのとは違うんだからっ!」

アルトはメイン武器をハンマーに変えて筋肉をバネにしてジャンプ。

「メェテェオォーハァンマァァーーー!!」
元気な声をあげながら隕石のように急降下。
エクスですの頭にハンマーを振り下ろす。

バカン!!

砕け散った。

ハンマーが。

「……え!?」
砕け散ったのだ。
おまけに砕け散った破片は弾丸のように四散して、あたり一帯を貫いていた。
それは勇者の肉体をも同義だった。血だまりの海へと崩れ落ちるアルト。
彼の自慢の肉体には、砕け散ったハンマーの金属片が無数に突き刺さっている。

>「勇者様! あんなことをいってるぞ! 不完全な世界なら消してしまえと……。
 いいのか!? あなたは清濁入り混じったこの世界を見守っていきたいのではないのか!?」

「…みまもる」
ぼんやりとした意識の表層で聞こえるユグドラの声。
目を閉じれば、瞼の裏に懐かしい景色が浮かぶ。
葉擦れの音、花の甘い香り。すべてが懐かしい思い出。

「見守っていたかったよ。ぼくだって……。
でも世界ってものは君が考えてるほど綺麗なものじゃないんだから。
君だって見てきたはずだからわかってるはずだよ…」

そしてアルトは動かなくなった。
その顔には表情というものがなかった。

しかし、なにものなのだろう。勇者を弄び、変態たちを操っているのは。
人ではありえない。とてつもなく邪悪な宇宙の意識。闇に這う神……。

101 :名無しになりきれ:2012/10/31(水) 00:23:04.74 0
http://www.youtube.com/watch?v=zcq2_lRTNgY&feature=plcp
中二病だけど、題名のとおり、バカっこいい少年発見したww

102 : ◆Ir4ZeCRfYs :2012/11/02(金) 21:57:16.91 0
「くっくっくっくっく…あっはっはっはっはーーーー」
大いなる闇の胎内に孕まれた悪魔の高笑い。
前方の闇を圧縮しながら走る黒塗りのリムジンの車内でその男は悦に浸っていた。

次の日、勇者アルトの葬儀は壮大に行われた。
立派な黒い台の上で、仮面をつけた教皇が悲しそうに国民に訴える。

「みなさんにお願いがあります。いなくなってしまった人たちのこと、
時々でいいから……思い出してください」

「「「「わーーーーーーー」」」
「「「「あ・る・と!あ・る・と!」」」」」
国民の大合唱の浴びながら、アルトの入ったガラスの棺は冷凍保存するために地下の穴に引っ込んでいく。
教皇はアルトの遺骸を見送ったあと国民たちに振り返り…

「勇者アルトは、ユグドラ一派の罠に嵌って殺害されました。
みなで憎しみましょう。ユグドラを…。変態紳士協会を…」
泣きながら両手で顔を隠す。

すると、がしゃがしゃがしゃと軽鎧のすれる音と無数の足音。

がしゃん!沢山の銃口がユグドラたちに向けられる。ヒカルは狼狽し

「やめてください。ぼくたちは無実です」手を広げて訴える。しかし―
ぱんぱんぱんぱん!
無数の銃弾を浴びて倒れる変態紳士たち。その目からは涙が流れている。
手と手を伸ばして握手しようとしてる変態もいた。
男爵はユグドラをかばって銃弾を浴びて立ったまま動かなくなって光の粒子になって消えてゆく。
最後に彼はこういった。

「ユグドラよ。おまえは死を悼むべきではない。
なぜなら死を超えるのだ。真の敵はサイアークでもなければ俺でもない。
ましてやおまえでもない。いずれきっとわかるだろう。
己だけを見つめてゆけユグドラよ。俺は先に逝くがおまえは来るなよ。
ぜったいに来るなよ。ぜったいにいきのびるのだ!」

銃撃を受けた変態紳士たちは光の粒となって昇天してゆく。
それを見たテレビのリポーターたちは実況している。

「みてください。われらが勇者アルトを殺害した変態紳士たちが一人残らず殺されていきます!
あの光の粒粒はやつらが昇天している証なのです。なんという清清しい光景でしょうか!」
全世界に放送されているアルトの葬儀は視聴率が高かった。その提供はサイアーク製薬。
いっぽうで仮面の教皇は変態紳士たちが消えてゆくのをみて肩を震わせていた。

「わたしは、己の罪深さに恐れ慄きます」教皇の声は良く聞けば、聞き覚えがある声なのだ。

「ファファファ…。これでよいのだ」
影が揺らいでいた。
【ユグドラさんがアク禁なら代理投稿するよー】

103 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/11/04(日) 00:27:35.65 0
「おおゆうしゃよ しんでしまうとは なにごとだ!!」

>「勇者アルトは、ユグドラ一派の罠に嵌って殺害されました。
みなで憎しみましょう。ユグドラを…。変態紳士協会を…」

何故か我々が勇者殺しの犯人に仕立て上げられた!
男爵は我を庇って息絶えるのであった。

「貴様、我を殺すまで死ねないのではなかったのか、逝くな、男爵!!!!」

>「わたしは、己の罪深さに恐れ慄きます」

間違いない、こいつが黒幕だ!!

「よくもいけしゃあしゃあと!! 正体現しやがれ教皇おおおおおおおおおお!!」

教皇に飛びかかろうとする我を、雑魚補正で生き残ったスカーとパイオツが羽交い絞めにする。

「やめるずら! 今戦っても無駄死にするだけずら!」
「じゃあ泣き寝入りしろというのか!?」
「今は潜伏して力を蓄える時ずら……!」

――こうして我々はお尋ね者の身となり、地下に潜伏してレジスタンス活動を始めたのであった。
我はスカーとパイオツを前に真剣な表情で告げた。

「ダンシャクとアルトは死亡。ちむちむは行方不明。我が隊は深刻な戦力不足だ……
そこでそろそろ新キャラが登場する予感がするので街に繰り出してスカウトしてきてくれ」

「ラジャ―!」

果たして彼らはレジスタンスの新メンバーをゲットできるだろうか。

104 : ◆Ir4ZeCRfYs :2012/11/04(日) 22:18:01.70 0
「逮捕する!」
街にスカウトに来ていたスカーたちに警官隊が襲い掛かってきた。
謎の教皇率いる謎の教団は警視長官も膝まづくすごい権力をもっていたのだ。
「スカー確保だ!」
スカーに圧し掛かり顔をぐいっとあげて警官が叫ぶ。
スカーは風を出して抵抗してみるも、そよ風が巻き上がるだけで無駄だった。

「ちくしょうー逃げるずらー!!」
「逃がすな捕まえろ。そっちの中年はパイオツだ!捕獲できない場合は殺してもいいぞ」
「はひひいいいいい!!」
悲鳴を上げながら逃げるパイオツ。

「撃て!」
ぱんぱんぱんぱん!
「うあああああああ!!」
パイオツは銃弾を浴びながら川に落ちる。

数時間後。警察の尋問室。
スカーは全身を鞭で打たれて血だるまになっていた。

「ユグドラはどこに潜伏しているのだ?吐け!」
警官はアイスピックを太ももに突き刺す。
その後ろでは教団の僧兵がにやにや。

「あああああああ!!」
スカーは身を捩じらせて耐えていた。

「しゃべらんか。それならば貴様を処刑する。みょうにち午後一時。斬首の刑に処す」

夜も更けたころ、その情報は全メディアで発表された。
そのころになると、パイオツは銃弾で穴だらけになりながらも
ユグドラのいるアジトへ到着していた。

「罠だずら!でもいくかユグドラ!?スカーは蓄えろって言ったずら!
行くって言うのなら俺は邪魔をするずる!」
パイオツは通せんぼをしたまま死んでいた。光の粒になってきらきらと溶けていく。

そして、翌日。午後一時。
みんなの広場に設置されたギロチン台。
民衆の中央でしょんぼりしたスカーが拘束されながら連れられて来た。

「みなさんみてください。これがアルトを惨殺したユグドラ一派最凶の紳士、スカーです。
この男を捕らえるために、数百人の警官が殉職いたしました。尊い犠牲にご冥福をお祈りしたします。
そして、みなさんの明るい未来のために、我ら教団はこの男を処刑いたしとうございます。
しかし、我らも人の子です。主犯であるユグドラがここに現れたら、この男は島流しにいたしましょう」

仮面の教皇は真紅の飛行船の船橋から広場を見下ろしていた。
砲門はすべてギロチン台に向けられている。
ユグドラが助けに来たら、めちゃくちゃに撃つのだ。

「さあ、命乞いなさい。スカーよ」
スピーカーから聞こえる教皇の声。死刑執行人はスカーの猿轡を外す。そのときだった。

「来るなずらーこれは罠ずら!だからチカラを蓄えるずらー!
ユグズラーーーー!!世界の未来のためずらああああ!!」
がぶり!スカーは舌をかんだ。いつもの通り光の粒粒になる。
「こ、こやつめ!ギロチンを落とせえ!!」
斬!!落ちるギロチン。コロコロと転がる頭。民衆はどよめく。

105 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/11/06(火) 22:25:37.95 0
銃弾で穴だらけのパイオツが駆け込んでくる。

「パイオツ! 雑魚補正はどうした!?」

迂闊だった。
雑魚が調子に乗って活躍し過ぎるとのはや雑魚ではないと見なされ
雑魚補正が効かなくなるのだ!

>「罠だずら!でもいくかユグドラ!?スカーは蓄えろって言ったずら!
行くって言うのなら俺は邪魔をするずる!」

「おい! 死ぬな、死ぬなぁああああああああ!!」

――次の日
我はスカーを救出するべく目深にフードをかぶって広場に向かっていた。
人だかりをかき分けると、ギロチン台にかけられたスカーの姿が!

>「来るなずらーこれは罠ずら!だからチカラを蓄えるずらー!
ユグズラーーーー!!世界の未来のためずらああああ!!」

スカーは我の目の前で命を絶った。

「…………!!」

暫しの葛藤の後、踵を返して走り去る。
そのままある場所へ向かう。
まだサイアーク製薬が世界を支配する前、かつてエルフ達が幸せな日々を送っていた場所へと――

―― 幻妖の森
幻妖の森――現世と魔界が交わる地。聳え立つ大樹を見上げ、語りかける。

「我はどうすればいいのだ……」

《巫女ユグドラよ……》

「……!」

ここ数百年語る事のなかった大樹が――語った。

《魔界へ赴き真実を掴むのです――!》

「世界樹よ、どういう意味だ!?」

辺りの風景が歪み、世界の何かが変わる。
見る度に揺らめく定かでない風景。立ち込める濃厚な魔力。
――我は魔界に来てしまったのだ。

――第三章
森を出ると、村があった。村の入り口の人に聞いてみる。

「ここはどこだ?」

「ここは魔王村だよ」

106 : ◆Ir4ZeCRfYs :2012/11/09(金) 20:35:13.30 0
「教皇様。スパイのドワーフから連絡がきました。
幻妖の森にむかうユグドラを目撃したとのことです」

「それならば、いきましょう。レッドバハムーチョ…発進!」

血の色をした巨大な飛空挺が茜色の夕焼けを浴びながら飛んでゆく。
森の動物たちや妖精たちが騒ぎ出す。
教皇は森の中央に聳え立つ巨大な木を見て驚愕していた。

「あれが…世界樹…」

「ファファファ…そうですよ。ここは現世と魔界が交わる地。
きっとユグドラは魔界に逃亡したのでしょうね」

「魔界?そんなものがあったのですか?」

「ふぁふぁっふぁ…。世界樹が魔界への扉となっているのです。
バハムーチョのメガムーチョ砲ならば、世界じゅを破壊して次元の門をこじ開け
わたしたちも魔界へといくことができることでしょう」

「そうなのですか」

「ふぁふぁふぁ…。教皇さまはためらっているのですね?
ユグドラは自己中心的で、巫女でありながら世界を支配しようとしている極悪人なのです。
転生するまえはお魚天国という事件をおこして、レギレシオンという世界のお尋ね者となりました。
彼女を生かしておけば、教皇さまの愛するこの世界も、めちゃめちゃにされてしまうことでしょう」

「わかりました。それならばいたしかたありませぬ。世界樹を破壊いたしましょう。
所詮、わたしに残された道は、血塗られた覇道しかないのですから」

どっかーん!!メガムーチョ砲が炸裂する。
轟音がして、魔界の空に穴が開く。
穴のむこうには蜃気楼のように世界樹が燃えてるのがみえるだろう。

「ユグドラ、出てきなさい。これ以上罪を重ねてはいけません。
あなたは死をもって、この禍々しい連環に贖罪しなければならないのです。
巫女ならば腹をくくりなさい。だから死になさい。
あなたが死ねば、世界は大いなるやすらぎの時をむかえることができると聞きました」

「……ファファファ」
どこからともなく聞こえる笑い声。
果たしてユグドラたちは真実を掴むことができるのか?

107 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/11/12(月) 23:28:04.10 0
「そのお姿は――もしやあなたは当代大樹の巫女のユグドラ様ですか!?」

「そうだが……それがどうかしたか?」

「お待ちしておりました! 
ダンシャク様から必ずあなたが来るだろうから来たらよろしく頼むと……」

「そうか、ダンシャクが……」

ダンシャクは究極のツンデレだったのだろうか。
今となっては確かめる術もない。

>「ユグドラ、出てきなさい。これ以上罪を重ねてはいけません。
あなたは死をもって、この禍々しい連環に贖罪しなければならないのです。
巫女ならば腹をくくりなさい。だから死になさい。
あなたが死ねば、世界は大いなるやすらぎの時をむかえることができると聞きました」
>「……ファファファ」

「何だこの声は……!?」

「惑わされてはなりません。魔界は物理法則が通用しない世界……
在りもしない物に怯えればそれが実際に現れ、気のせいと思えば多分気のせいです」

「では気のせいという事にしておこう」

ふと横を見ると、左右にイケメンと美女がいた。それが誰だかすぐに分かった。
私の配偶者の植物達が擬人化してるのであった。

「ブラッディ、ノア……!」

とりあえず会話で話を進めるためのNPCが調達できた!
一人旅を描写するのはすぐに独り言ばかりになるので難しいのだ。

「ダンシャク様は、古の戦乱の時いえそのもっと以前から
裏で糸を引いている強大にして凶悪ば黒幕がいると踏んでいたようです。
おそらくそのせいで命を落とす事になったのでしょう……」

「そうなのか……」

「巫女よ、ここからああいってこういった所に位置する”明石区”に向かうのです!
そこに世界の真実が記された“明石区レコード”がある!」

108 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/11/18(日) 23:15:47.94 0
「出て来ないではないですか。
というか普通ここでラスボス戦には突入せんでしょう」

「ふぁふぁふぁ…想定の範囲内です。
それでは大ボスらしくどっしりと明石区に先回りして待ち構えておくとしましょう」

「それで中ボスを各地に配置したりするんですね分かります」

「流石教皇様、よく分かっていらっしゃる。
最初に強い部下を使ってしまうなど愚の骨頂。
最初は弱く段々強い手下を配置するのをお忘れなきよう」

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

明石区まで徒歩でいくのは疲れるので電車を乗り継いでいく事にした我々。
駅で待っていると、機関車ト○マスのような顔が付いた電車がきた。

「ちーっす」

普通に挨拶して車内に乗り込む。
すると、後ろからもう一本電車が迫ってきた。

「ト○マス!! さあ、連結しようじゃないかあ!」

「げえ、ジェ○ムス!?
嫌じゃああああああああああああああああああ!!」

ト○マスは急発進し、我々は車内ですっ転んだ!

「さすが魔界、全くもって意味が分からない……!」

意味は分からないが、一つだけ確かな事は我々の乗った電車は追突事故の危機に晒されているという事だ。

109 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/11/23(金) 08:57:16.11 0
「追突するなよ? 追突するなよ?」

――ガッシャーン!

「アッ―――――!!!」

案の定、追突した。
警察が来て現場検証とか始まるので、電車はしばらく動きそうにない。
我々は荒野に放り出されてしまった。
スマホのナビを頼りに、明石区へ向かって歩みを進める。

「歩き!? マジありえなーい!」

「こらブラッディ、我が儘を言ってユグドラ様を困らせるんじゃない」

「むう、どこかに黄色い鳥でもいればいいんだが……いた! 黄色い鳥だ!
誰かラサールの野菜を持っていないか!?」

取ってつけたように黄色い鳥が佇んでいる。
ラサールの野菜があれば乗せてくれるのだが……。

「仕方がない、私の身で勘弁して戴くとしましょう」

そう言うとノアは、植物の姿となり、黄色い鳥に近づく。

「一口どうぞ、さあ、さあ!」

110 :名無しになりきれ:2012/11/28(水) 10:43:26.60 0
鳥「私は肉食だよ。植物を食べるなんて残酷なことはできない」

(ユグドラの腕の肉を噛みちぎりながら)

111 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/11/28(水) 21:49:31.62 0
「ぎゃあああああああああ! 普通逆だろう!」

我々が普段常識だと思っている動物を食べるのは残酷で
植物を食べるのは残酷ではないという感覚はどこからくるものなのか。
このシーン、実は高次元な哲学的命題を孕んでいる。
が、腕を噛まれればそれどころではない。
噛まれたのは、左腕。
覚えているだろうか、序盤に変態ウィルスで再生された左腕である。
黄色い鳥に変態ウィルスが感染する――!

黄色い鳥「うおおおおおおおおおおおお!! みなぎってきたぁああああああああ!!」

黄色い鳥が変態を遂げる!

112 :名無しになりきれ:2012/11/30(金) 02:51:01.82 0
(黄色い鳥は萌えオタに媚びたようなデザイン。かつ掌サイズの幼女アルラウネになった)
(アルラウネは、まるで昔からアルラウネであったかのように驚きもせず、ごく自然な様子で喋り始める)

アタイで引っ張るより、さっさと進んだ方が良いと思うよ。
マチなら色んなモノがいるから、アンタを仲間になりたそうな目で見る奴も現れるかもしれないし。

それに魔界で目的の場所に行くには、強い意志が必要なの。
確固とした意志が無ければ、中継地や障害が現れ続けて永遠に目的地へは辿り着けない。
別の世界には不思議の国のアリスって不条理な物語があるんだけど、魔界はそんなとこ。
必要なのは、乗用鳥や列車じゃなくて、強い意志。

…じゃーね。

113 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/03(月) 00:31:23.64 0
アルラウネは、目的地に着くには強い意思が必要だと言った。

「強い意思……」

「ユグドラ様、一心不乱に念じましょう!
そうすれば一瞬で目的地に着けるかもしれません!」

「ネットでこんな儀式を見つけたんだけど。二人でやってみたら〜」

まずノアが四つん這いになって踏み台になる。
我は尻をリズミカルに叩き、強い意思を持って呪文を唱えながら踏み台昇降を行った。
ブラッディはその光景をただ見ているだけである。

「びっくりするほどユートピア! びっくりするほどユートピア!
ホモホモしいぞカオルとシンジ!! びっくりするほどユートピア!」

「さりげなくエヴァQネタが混入しましたね」

「どう見ても製作者が狙ってやってるよね〜あれ」

そして周囲の空間が歪み……

――    明石区    ―――

テロップが流れてきた! 明石区と書いてあるのでここは明石区なのだろう。

114 :名無しになりきれ:2012/12/03(月) 23:03:48.62 0
どーやら、無事に着いたよーだな。

(頭に花を咲かせているアルラウネは、明石区を見渡して言った)
(じゃーね、と言ったが別にいなくなったわけでもなかったようだ)
(辺りを見れば、周りには幾つかのビルが建っている)

あっちは明石区人材派遣センター。
魔界だから、職の無い魔神や魔王がたむろしてるよ。

そっちはBL学園。少年同士の行き過ぎた友情を愛でる教育機関。
昔はガチゲイ学園って名前で、退学したけどアタイも通ってたんだ。
学園を止めちゃった後、友達の落とした名札を付けて入りこんだこともあったっけ…。
ソイツの言ったことが嘘になるのが嫌でそんなことしたけど、それが良かったのか悪かったのかは今でも分かんないや。

なに言ってるか分かんないと思うけどゴメンな。
アンタ、アタイの昔の友達にちょっと似てたからさ。
今の姿や鳥の姿よりも前の時のな。

(アルラウネは近くの花壇までとことこ歩くと、土の中に首まで埋まって花畑と一体化した)

で、こっちは花壇。
もう一年近くになるけど、花畑も住んでみればなかなか悪くないもんだよ…。

115 :ユグドラ:2012/12/03(月) 23:35:38.51 0
アルラウネが、明石区について案内してくれた。

「良いも悪いも無いと思うぞ。
これは憶測だがその名札には“識別の呪”がかかっていなかったんじゃないのか?
ならば誰だって名札を付ければもうその人自身さ。
特に全てが揺らぎ何が真実が分からないこの魔界ではね。
でも、ありがとう。あれ、我は何でお礼を言っているんだろうな」

116 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/03(月) 23:36:30.80 0
「ユグドラ様、さっき識別の呪が解けてましたよ!」

「何!? これも魔界の影響か……何が起こるか分からない、気を付けて行くぞ」

「おっけーぼくじょ〜う!」

上を見上げてみると、天まで届かんかと言う巨大なタワーが聳え立っている。
通りすがりの邪神が言った。

「あれは、明石怪恐大梯《あかしかいきょうおおはし》
……伝説によると最上層に宇宙の真実が記された明石区レコードがまつられているらしい。
今まで数えきれぬ程の者が攻略に挑んだが誰ひとりとして辿り着いた者はいないという……」

「明らかに戦力不足ですね。どうします? ユグドラ様」

「勇者は酒場でたむろっている無職を仲間にするものだろう。
そこで我々も無職の魔王や邪神を仲間にしてはどうだろうか」

「そうですね、早速人材派遣センターに行きましょう!」

我々は明石区人材派遣センターに向かった。
ウィーン……
なるほどセンター内は、少なくとも見た目は凄そうな魔王や邪神がたむろっている。
まずは受付に行く。

「適当な魔王や邪神を雇いたいんだが紹介してくれないか」

117 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/06(木) 22:49:57.11 0
今週末まで募集期間にするお!
魔王や邪神だけでなく誰でもどうぞ!

118 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/12(水) 23:29:02.04 0
「適当な人がいないようですね、ユグドラ様」

「うむ、とりあえず話を進めるか」

「どうせこのスレならいつでも参入できるしね」

我々は明石怪恐大梯に向かった。
しかし、ここで予想外の関門が待ち受けていた。
扉が押しても引いても開かない。

119 :名無しになりきれ:2012/12/16(日) 00:39:01.88 0
だあれ

120 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/17(月) 23:17:07.29 0
「ユグドラ様、こういう場合は下から上に持ち上げるのですよ。
ふっ、ふんぬーーーーー!」

「開かないじゃ〜ん、アンタバカ?」

「うーむ、どうしたものか……」

我は腕を組んで扉にもたれかかった。
すると扉が縦方向に回転し、我は後頭部を地面に打ち付けた。

「流石ユグドラ様! 見事に謎を解きましたね!」

>「だあれ」

何者かの声が聞こえた。早速お出迎えのようだ!

121 :チビドラ ◆/EGVXEHnbE :2012/12/24(月) 22:36:31.18 0
「湯具ドらさま。仲間にしてください。世界のために(棒)」
魔王が10人くらい来て言った。魔王がこれだけいたら何にでも簡単に勝てるだろう。

そのときだった

ごぼー!!

空から火の玉が降ってきて魔王たちを吹っ飛ばした。

「わちは世界を滅ぼしにきた!」
火の玉のなかから幼女の湯具ドラが現れた!

「…ぐふ。世界を守ってくれ」
魔王たちは無視の息。

「わかった!わちがおまえたちの無念をはらしてやるのぢゃ!
期間限定でぬしらの意志、受け取ったのぢゃ。
ということで湯具姉、わちと一緒にたたかうえい」

ちっこいユグドラは胸をはっていた。

122 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/25(火) 00:01:29.58 0
>「湯具ドらさま。仲間にしてください。世界のために(棒)」

魔王が10人ぐらい仲間にしてほしそうにこちらを見ている!

「うわ、どうしよう、ラスボスとかも瞬殺できちゃうよ!」
「良かったですねユグドラさま!」

>ごぼー!!

「ぎゃあああああああ!!」

魔王達はあっさり虫の息になり、火の玉のなかから小さい我が現れた!

>「わかった!わちがおまえたちの無念をはらしてやるのぢゃ!
期間限定でぬしらの意志、受け取ったのぢゃ。
ということで湯具姉、わちと一緒にたたかうえい」

「何かよく分からないが仲間が増えたという事だな!
よーし、今日からお前はちっこいユグドラでチビドラだ! 一緒に戦おう!」

こうしえ仲間を増やした我々は明石怪恐大梯に突入した!
1Fは観光客でごった返していた。

「お客さん、こちらで入場券をお買い求めくださ〜い」

「うむ、大人3人、子ども一人だな」

まずは2Fへの階段へ向かう。
しかし人ごみが一行に進まない。何故かと思えば……

「はぁはぁ…動悸息切れでギブアップでごわす」

大きい袋を持ったサンタクロースのコスプレをした太った人が座り込んで進路を塞いでいるのだった。

123 :チビドラ ◆/EGVXEHnbE :2012/12/25(火) 01:00:10.93 0
>「はぁはぁ…動悸息切れでギブアップでごわす」

「おお、あれはなんと見事なごみむしでぶぢゃ!
わちはあのようなものをみると虫唾がはしるのぢゃ!」

チビドラは怒った。

「ほれ、火災ぢゃー!」
火災警報器を押してパニックを起こす。
人々は逃げ惑い慌てて逃げようとしたサンタのコスプレイヤーは階段から転げ落ちてくる。

「ぐは!!」

「おぬち、だいじょうぶか!?」

「こ、これを…」

「なんぢゃこれは?」

「しゅういちくんがほしいっていってたものでごわす」

「しゅういちくん?」

「ぱーんぱーんぱーんぱーん!」
お尻ドラムが鳴り響く。
振り返るとお尻をバウンドさせながら修一君が跳ねてくる。

「ヒップぷれっしゃー!!」
ぼん!重力を無視して空中を泳ぐ修一君のおしり(原理は不明)
それは標的をみつけるとユグドラに襲い掛かってきた!

124 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/26(水) 01:09:40.22 0
サンタのコスプレの人から、不思議な物をしゅういちくんなる人に渡して欲しいと頼まれる。
それは、お尻型のドラムのような玩具だった。

「変わった玩具だな……。よし分かった! かならずこれをしゅういち君に渡す!」

そう言って振り返る。
すると、ケツをバウンドさせながら迫ってくる人がいた!

「えっ、あなたがしゅういちくんですか!? 待て、目的のものはここに……!」

>「ヒップぷれっしゃー!!」

問答無用でしゅういちくんのケツが迫る!
我は両手を組んで人差し指を立てるポーズ、俗に言うカンチョーのポーズを取って迎え撃つ!

125 : ◆/EGVXEHnbE :2012/12/26(水) 22:11:44.03 0
>我は両手を組んで人差し指を立てるポーズ、俗に言うカンチョーのポーズを取って迎え撃つ!

ずぷ!

ユグドラの二本の人差し指がしゅういちくんのお尻の穴に突き刺さる。

そのときだった。

しゅういち君は息を飲む。お腹ががいっぱいになってもまだ飲む。
えずきそうになるのを堪えて飲む。
胃を満たしてから、必要なガスを腸内に作成した。あとは、それを屁で放出するだけ。

「――この夜の戦いは、俺たちの戦いは!きっと誰にも知られないだろう!」

ぶばーーーーー!!

「ユグ姉ぇーーー!!」
チビドラは叫んだ。

126 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/27(木) 00:31:39.57 0
>「――この夜の戦いは、俺たちの戦いは!きっと誰にも知られないだろう!」

「あったりまえだぁあああ!
ケツプレスとカンチョーの戦いなんて知られてたまるかぁああああああああ!!」

>「ユグ姉ぇーーー!!」

我は気を失った!

エスノアが、倒れたユグドラを抱き上げる。

「どうやらスタンガスだったようですね。少ししたら起きると思うので先に進みましょう」

「しゅういちくん、これサンタさんからのプレゼント!」

しゅういちくんはプレゼントに目を輝かせながら飛び付いた。
今のうちに2Fに進もう!

2Fには、一気に上の方まで行けるエレベーターがあるが、修理中のようだ。
作業員が言った。

「あと一本ネジがあれば出来るんだけどねえ、どっかに落ちてない?」

127 :チビドラ ◆/EGVXEHnbE :2012/12/28(金) 01:58:39.03 0
>「どうやらスタンガスだったようですね。少ししたら起きると思うので先に進みましょう」

「そうぢゃの。先を急ぐか。しかし…
このままこやつが目覚めんでもわちらの代わりはいっぱいおるのぢゃ。
太古の昔、世界はユグドラの群れで覆い尽くされていたらしいからの」

二階に進んだ。

>「あと一本ネジがあれば出来るんだけどねえ、どっかに落ちてない?」

「そんな都合よく落ちているわけないのぢゃ。こまったのー」



修一君はプレゼントの箱を開けてみた。
中には修一君の大好きなネジが入っていた。

修一君の心のドラムが鳴り響く。



「ねじがあるってことにしてエレベーターにのるのぢゃ」

ぽち。

エレベーターは昇ってゆく。

「ねじ一本くらいなくってもへいきなのぢゃ」

どかーん!!
最上階を飛び出してエレベーターは天高く飛んでゆく!

「ブレーキー!!」

怒号が響く。
キキー!下ではパズーがレバーを操作していた。
(天空の城ラピュタのパズー)

128 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/30(日) 12:28:56.12 0
天高く射出されたエレベーター。
このままでは衛星軌道上に乗ってしまいそうだ! その時である。

>「ブレーキー!!」

エレベーターが空中でぴたりと止まった。
どういう原理でかは全く分からないが

「あれはパズー!? シータとバルスすればラスボスも瞬殺だ……!」

「シータいないし関係なくない?」

「私に名案があります。
ユグドラ様が気絶している今のうちに名札を書き換えてシータにしておきましょう」

129 :θ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/30(日) 12:31:36.42 0
「ん……?」

「お目覚めですか、θ様」

「名前が変わったような気がするのだが」

「気のせいですよ〜」

その時。エレベーターは遊園地の垂直落下アトラクションのようにフリーフォールを始めた!

130 :チビドラ ◆/EGVXEHnbE :2012/12/30(日) 21:56:14.00 0
「よち!θ(かぷせる)よ。いくのぢゃ!」

垂直落下したエレベーターは最上階に落ちた。
その衝撃は天井や壁などを滅茶苦茶に破壊する。

だから箱の中は血の海と化した。
チビドラは落下の衝撃を全身で受けてピクピクと死にそうになっている。

君たちが見渡せば、四散したエレベーターの残骸に
何者かが下敷きなっているのを目にすることだろう。
その人影はたぶんラスボスだ。そうこれから君たちの最後の戦いの始まるのだ。

「……わちはもうだめぢゃ。あとのことはまかせたのぢゃ」
天使の姿になったチビドラはバイバイと手をふりながら天に昇ってゆく。

131 :θ ◆AN26.8FkH6 :2012/12/31(月) 20:01:30.93 0
「チビドラァアアアアアアア!!」

チビドラは我の腕の中で息絶えた。

「おのれ……よくもチビドラを……許さん!!」

宿命の戦いが、今、始まる!!!!!

「いや、自分のせいちゃうんですけど…。つーかそこのいてくれません…です?」

と、エレベーターの下敷きになっているラスボス(仮)。

「この期に及んでしらばっくれるか……!」

「どっこらしょです」

ラスボス(仮)はエレベーターの下から這い出ると、所定の位置にスタンバイした。
背景にはいつの間にか巨大な円盤のようなものが浮かんでいる。

「はっ! それはまさか明石区レコード!!」

「ちなみに最初からありましたよ」

「ご名答、これこそ明石区レコードです。過去から未来、宇宙の全ての秘密が記された書……いや、レコードかな……?です!
ええい、もう語尾にいちいちですを付けるのが面倒臭い!
私はこれより明石区レコードの力を手に入れ世界の全てを支配する!
突然ですがここで大晦日出欠大サービス! ここで我が配下となるなら世界の半分をやろう! どうだ!?」

「世界の半分!? チョー欲しくね? チョー欲しくね? 配下になり「だが断る!!」

「フハハハハハハハ!! 残念だったな…。私が誘うのは一度だけ。
ならば巫女の血をもって新世界の始まりの祝杯としよう!!」

――今度こそ。世界の命運をかけたラストバトルが今始まる!

132 : ◆/EGVXEHnbE :2012/12/31(月) 22:54:28.08 0
世界は傷ついた。
木々は風とともに囁いて、海は踊る。
鳥も虫も動物たちも彼らなりに世界を理解しようとしている。

私は鳥の目から見ていた。
土のなかで感じていた。
風となって、髪をとかした。

そしてわかった。

ユグドラこそ忌むべき存在。
彼女が生まれなければ、誰も死んでいなかった。
破壊も生まれなかった。

まさに光を生む影。

ユグドラこそカオスの根源。

明石区レコードは過去、現在、未来、記憶、空間からユグドラの存在を消さんとする。

きゅういいいいいん!
レコードが逆回転をはじめる。
宇宙が捲き戻る。

ユグドラだけの情報を削除しながら……

133 :名無しになりきれ:2013/01/01(火) 00:13:46.18 0
ユグドラの体に聖刻が浮かび上がる。
その肉体は分解還元され意識だけの幽体となった。
周囲にはすさまじいエネルギーが渦巻いている。
ユグドラを導管として精霊界から流れ込んでくる力だ。

「あの時とまったく同じだぜ!クソ忌々しい!」
ユグドラの目の前に勇者アルトが浮かんでいる。英霊となった勇者アルトが。

「ユグ姉ー!」
背中には天使になったチビドラ。
ユグドラの背中にしがみ付いて、翼を羽ばたかせエネルギーの流れに抵抗している。
しかしエネルギーの逆流はユグドラの体は縮ませ、子どもの姿に退行させてゆく。
このまま幼児、乳児、胎児へ、最後は粒子まで退行が進んだとき、
ユグドラは「新世界」の部品と成り果てる。死ではない。永遠の休息が訪れるだけだ。

「うくく、ユグ姉。そんなにちっこくなってしまっては、もうわちのことをチビとはいえないのぢゃ」
チビドラは歯を食い縛っている。

世界の中心から声が響く。

『世界樹の巫女よ。おまえは裁きを受けた。お前は巫女失格だ。
この世界の均衡が破れてしまったのはすべてお前のせいなのだ。
それゆえ明石区レコードはお前を削除する。たんなる偽善者と認識してな」

エネルギーの渦の中心から虚無の光が押し寄せてくる。
そのときだった。隕石群が空間に歪みを生み虚無の光を押しとどめた。
ユグドラの横には見覚えのある漆黒の紳士が立っていた。

「罪深いということは承知している。だが他にどうしろというのだ!
俺が破壊を求めなくとも自らの覚醒のために世界は生贄を求めるのだ!
それならなすすべなく殺されるよりも、戦って死ぬほうがマシというものだぞ!」
男爵が現れた。その背後にはレッドバハムーチョ。
船橋にはちむちむたちが乗っている。彼女は王族の説得に成功したのだった。

「そうそう、あんたねえ、神様だからってあたしたち宇宙人を弄んでいいって法はないんだから!
…味方にあてちゃだめよ。そら!全部うてー!!」
主砲による砲撃が繰り返される。

『わたしに…神にさからうつもりか?たんなる情報のぶんざいで。
……その巫女の過ちがすべての元凶だと分かっておきながら、そやつに味方するというのか!?』

「そうぢゃ。ユグドラは常に正しき道を選ぶ!!命の道しるべなのぢゃ!!」

『おろかものどもめ。きさらままとめて消し去ってやるわ!』

どっかーーーん!!衝撃が走る!!

はっぴーにゅーいやー!!!

134 :θ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/02(水) 22:14:50.62 0
>「ユグ姉ー!」
>「うくく、ユグ姉。そんなにちっこくなってしまっては、もうわちのことをチビとはいえないのぢゃ」

「ははは、チビドラ…そうだな……。我はもう……」

>『世界樹の巫女よ。おまえは裁きを受けた。お前は巫女失格だ。
この世界の均衡が破れてしまったのはすべてお前のせいなのだ。
それゆえ明石区レコードはお前を削除する。たんなる偽善者と認識してな」

「そうだ、我こそが、災いの元凶……」

我は思い出す。“巫女”が何なのかを。”世界樹”の本当の意味を。
まだ世界の全てが混然一体となっていた頃――人々は”心”を持たず、従順に管理される存在だった。
しかし”創造主”にも最期の時が訪れる。
”創造主”はこの世界の者から見れば絶対の神であるが、彼の世界においては有限の存在であったのだ。
そこで”創造主”は”巫女”を世界に遣わし、人々の管理にあたらせる事にした。
その時彼女に与えられたのが“生命の樹”。食べた物に知恵を与える”知恵の木の実”と永遠の生命を与える”生命の木の実”が実る木。
お前は自由に食べて良いが決して人々には与えてはいけない、という約束の元に
そして悠久とも言える長い長い時間が過ぎて行った。ただただ穏やかで、何も起こらない、無為で空虚な時間。
変わらぬ永遠――それは”無”と等しいものだった。
そして巫女は禁忌に手を出した。人々に”智慧の木の実”を与えたのだ――
人々は智慧を得、善と悪、光と闇は分かたれ、様々な種族が生まれ、数多の動乱によって歴史が紡がれるようになった。
そして何代か、何百代か後の巫女の時代に起こったのが魔界大戦。
そう、“生命の木の実”を食べた巫女は、永遠に転生し続ける存在なのである。
でも、それもここで終わりか。虚無の光が押し寄せてくる――。その時だった。

>「罪深いということは承知している。だが他にどうしろというのだ!
俺が破壊を求めなくとも自らの覚醒のために世界は生贄を求めるのだ!
それならなすすべなく殺されるよりも、戦って死ぬほうがマシというものだぞ!」
>「そうそう、あんたねえ、神様だからってあたしたち宇宙人を弄んでいいって法はないんだから!
…味方にあてちゃだめよ。そら!全部うてー!!」

「男爵! ちむちむ……! 生きていたのか!」

自らの覚醒のために世界は生贄を求める……?
終わらぬ夢からの覚醒を望んだのは世界の意思だったというのか!?

>『わたしに…神にさからうつもりか?たんなる情報のぶんざいで。
……その巫女の過ちがすべての元凶だと分かっておきながら、そやつに味方するというのか!?』
>「そうぢゃ。ユグドラは常に正しき道を選ぶ!!命の道しるべなのぢゃ!!」
>『おろかものどもめ。きさらままとめて消し去ってやるわ!』

放たれる究極極大魔法。我はその前に両手を広げて立ちはだかる。

135 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/02(水) 22:23:17.27 0
はっぴーにゅーいやーな衝撃! 爆音!
――パリーン! カプセルが砕け散るような音が響いた。そして我は無傷で立っていた。

「ラスボス! お前の正体がなんとなく分かった気がする……。”創造主”の残留思念……。
自らの手を離れ意思を持って一人歩きを始めた《世界》への嫉妬、恨み、憎しみ……。
怨念だけが意思を持って世界に留まった存在ではないか!?」

ノアが解説を入れる。

「そうか、物質世界の原理が通用しなくなった今、これは文字通りの情報戦――!
名前をθ(カプセル)に書き換えておいたのが効きましたね!」

「その通り。みんな、反撃開始だ!
あいつが付けている名札に書いてある”神”と言う肩書、あれを”紙”に書き換えれば勝てる!!
一気に畳み掛けろ!」

我はブラッディとノアに命じ、相手を拘束するべく無数の触手を伸ばす!

136 :名無しになりきれ:2013/01/03(木) 19:02:11.05 0
>――パリーン! カプセルが砕け散るような音が響いた。そして我は無傷で立っていた。

『ば、ばかな!?きさまはマトリョーシカか!?』

>「ラスボス! お前の正体がなんとなく分かった気がする……。”創造主”の残留思念……。
 自らの手を離れ意思を持って一人歩きを始めた《世界》への嫉妬、恨み、憎しみ……。
 怨念だけが意思を持って世界に留まった存在ではないか!?」

『くくく、この世界の成れの果てを目の当たりにしてしまえば創造主でさえも怨念と化すだろうよ。
よーく見るがいいユグドラ。お前の作り上げたこの世界を。
変わらぬ永遠と美しい静寂を捨てたお前らの醜い世界を、このざまを。
与えられては奪われる。その繰り返しではなかったか?
救われることもなく繰り返される…永遠の悲しみのな!』

「おい創造主様よ。そんなことを言ったって無駄だぜ。
なんせユグドラは死を超越した無限転生存在だ。
命の痛みなんて知りっこないのだぜ。だから毎回誰が死んでもおんなじように
薄っぺらい記号的感情を爆発させてはケロッとしてのうのうと行きつづける。
そう、やつに感情なんかねえ。目の前の敵を自動的にやっつけろ、ただそれだけだ」
英霊アルトはにやりと笑う。

>「その通り。みんな、反撃開始だ!
 あいつが付けている名札に書いてある”神”と言う肩書、あれを”紙”に書き換えれば勝てる!!
 一気に畳み掛けろ!」

『ふ、神の存在さえも薄っぺらく扱うつもりか。このくされ外道が』

137 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/04(金) 00:12:00.71 0
神の傍らで、意味深な笑みを浮かべる勇者アルト。

>『ふ、神の存在さえも薄っぺらく扱うつもりか。このくされ外道が』

神は神パワーによって全ての攻撃を無効化した!

「そうだ、世界はもはや決してぺらぺらの紙などではない。
神が紙に記した世界をこの僕が電子化してこのレコード……僕達の世界の言語で言うDVD-ROMに保存したんだ。
彼が生み出した世界が永遠に残るように……!」

「貴様は何を言っている!? DVD−ROMとは何だ!?」

「いいよ、この世界の終焉の記念に全て教えてあげよう――」

―――――――――――

目の前に映像が展開される。それは、こことは全く違う世界の風景だった。
賑やかな教室の片隅、一人っきりで机について何かを熱心に書いている少年がいる。

「何だ此処は……!?」

「”創造主”の生きていた世界さ。日本という国の明石区。
この世界では絶対の神たる”創造主”も、自らの世界では無力な少年に過ぎなかった。」

少年は今、世界地図を書いているところだった。この世界の地図だ。
そこに、もう一人の少年……勇者アルトにそっくりな少年が歩み寄る。

『ねえ、――君、何描いてるの?』

『ああ、転校生の亜瑠人君か。
僕が考えたここではない世界だよ。世界の中心の大樹があって、大樹に仕える“巫女”がいる。
様々ない種族がいて、現世と魔界がある。そこでワクワクするような冒険が繰り広げられるんだ』

“神”は亜瑠人に、ページをめくって設定資料を見せる。
そこには大樹の巫女の設定も記されているのだった。

「それから時々ノートを見せて貰って、いつしか僕達は親友になった。
僕は本当にその世界が好きだった。だけど、ほんの些細な事で喧嘩してしまった
そして心にもない事を言ってしまった」

激しく言い争う”創造主”と亜瑠人の姿が見える。

『どうせてめーのノートなんて厨二病の黒歴史ノートじゃねーか!
面白くもなんともねーよ!』

『酷いよ亜瑠人君!!』

ノートを抱えて外に飛び出す“創造主”。次の瞬間だった。
けたたましいブレーキ音と、跳ね飛ばされるような音が響く。
道路に飛び出した“創造主”はトラックにひかれたのであった。

138 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/04(金) 00:12:49.48 0
『――!? おい、――!!』

“創造主”はそのまま救急車で病院に運ばれる。数週間後たっても、彼は意識不明のままであった。
亜瑠人は残酷な事実を聞かされるのであった。

――このまま目を覚ますことは無いかもしれない

「そうか……。じゃあ彼は世界設定だけ作って物語を描く事のないまま……」

『そうだ。だから僕は決めた。彼の作った世界を永遠に守り続けると――!
そのために彼の描いた世界のデータをネットワーク上に保存した。そしたらどうだ?
原因不明のデータの流出が起こって、彼の世界設定が物語の舞台として好き勝手に使われるようになってしまった。
その結果がこのザマさ! ただ彼の考えた世界を永遠にそのままの形で残しておきたかっただけなのに……!』

アルトの瞳に浮かぶのは狂気と悲哀。
それはまさしく、親友への罪の意識と後悔から来る、歪んだ愛と言えるものだった。
――風景が元に戻ってくる。

「そう……だったのか……。待てよ、その”神”は何だ……?」

「意識不明でも脳の一部が活動していれば特殊な装置を付ける事によってサイバー空間での活動が可能な場合がある
この“創造主”は今も意識不明で眠っている彼の心そのものなんだ。
これで分かっただろう? 彼はこんなgdgdな物語なんてお気に召さないのだよ!
その明石区レコードはな……世界の最初の状態が記録されたリカバリーディスク。
これを使って“リカバリー”すれば全てが元通りになる!!」

再び高速回転を始める明石区レコード。抗う我々。

「お前には分からないのか!? きっとネットワーク上への流出は”世界”自身の意思だ! 
いつか“創造主”を目覚めさせるイレギュラーが現れる事を願って……!」

「ユグドラ様、明石区レコードにはクラシックレコードで対抗しましょう!」

我は仲間達に呼びかけた。

「誰かクラシックレコードを持っていないか!? 出来ればガンガン目が覚めそうな激しいやつを頼む!」

139 :名無しになりきれ:2013/01/04(金) 16:41:03.52 0
そう 私はあなたを失望させてきた
私は無駄な努力をしていたの
誰のためにでもなく
生きていけると思っていた
でも今や辛い日々は去って
あなたの愛する人たちに
何よりも大切な人たちに
敬意を表す時がきた
私はベストを尽くしたわ
でも悲しいことに
私がいましてあげられることは
すべてに終止符を打つこと
そして永遠に去りゆくこと
過去は過去にすぎない 苦しいけれど
かって幸せだったことが今は悲しい
もう二度と愛したりしない
私の世界は終わりを告げている

時間を逆戻りさせたい
今やすべての罪は
私のものになってしまったから
あなたの愛する人たちの信頼なしには
生きていけない
そう 私たちは過去を忘れられない
あなたは愛とプライドを忘れられない
それが私を深く傷つける

140 :名無しになりきれ:2013/01/04(金) 16:42:23.63 0
無へと還ろう
みんな崩れていく 崩れていく
崩れていく
無へと還ろう
私は壊れていく 壊れていく
壊れていく

心の底から思う
もう二度と愛など求めないと
私はすべてを失った
すべてを
私にとって意味のあるものすべてを
この世で意味のあるものすべてを

時間を逆戻りさせたい
今やすべての罪は
私のものになってしまったから
あなたの愛する人たちの信頼なしには
生きていけない
そう 私たちは過去を忘れられない
あなたは愛とプライドを忘れられない
それが私を深く傷つける

141 :名無しになりきれ:2013/01/04(金) 16:44:14.75 0
無へと還ろう
みんな崩れていく 崩れていく
崩れていく
無へと還ろう
私は壊れていく 壊れていく
壊れていく
無へと還ろう
みんな崩れていく 崩れていく
崩れていく
無へと還ろう
私は壊れていく 壊れていく
壊れていく

崩れていく 崩れていく
崩れていく
壊れていく 壊れていく
壊れていく
崩れていく 崩れていく
崩れていく
壊れていく 壊れていく
壊れていく

142 :名無しになりきれ:2013/01/04(金) 16:54:08.39 0
(ちむちむたちと男爵は新世界で新しい人生を送る予定です)

143 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/05(土) 23:26:35.59 0
ちむちむがレコードをかけると、昭和の歌謡曲のような歌詞の歌が大音量で流れ始めた!

「これのどこが目が覚める歌だ!」

しかし、それを聞いた”創造主”は何かを思い出したようだ。

「亜瑠人君、よく一緒にカラオケ行ったよね、懐かしいなあ……。
亜瑠人君ったら昭和の歌謡曲ばっかり歌ってさあ」

「”創造主”!今はそんな事を言っている場合ではないだろう!」

お構いなしに話を続ける創造主。

「でもスマッパの”世界で一つだけの穴”は一緒に歌ってくれたよね。
また一緒に歌いたいなあ…」

ユニット名と相まって曲の題名が怪しすぎるのは気のせいだろうか。

「やめろそれ以上言うな!! 僕達の秘密をバラすんじゃない!」

アルトは物凄い勢いで取り乱していた。――気のせいでは無かったようだ。
一方創造主は迷いを断ち切ったように宣言した。

「ユグドラ……君達のお蔭でやっと本当の願いに気付いた。僕はもう一度目を覚ますよ!」

が、秘密を暴露されて半狂乱になったアルトが立ちはだかる!

「創造主、その女に騙されるな……! こうなったら奥の手だ、うをおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

アルトの姿が変化していく!

「まさか――”変態《トランスフォーム》”!?」

「亜瑠人、やめるんだ! その力を使えば現実世界の君にも危険が及ぶ!!」

「いいんだ。どうせ僕達は現世では結ばれぬ運命――! ならば二人で永遠の夢……無限の夢幻を見続けよう!」

「それがお前の本当の目的……! そのためにわざと創造主を目覚めさせないようにしていたんだな!」

愛する”創造主”と共に心中すること、それがアルトの真の目的だったのだ!
倒錯した性志向と歪んだ愛のコラボレーション。まさに変態異能戦記にふさわしいオチといえよう。
アルトは巨大化し、筋肉ムキムキの超兄貴になった!

「我が名は究極無敵銀河最強男! 今度こそ本当の本当にラスボスだ!」

究極無敵銀河最強男は縦横無尽に飛びまわり、弾幕を乱射する! 絶体絶命のピンチだ!

144 :名無しになりきれ:2013/01/06(日) 00:40:35.99 0
ここはどこ?あなたはだあれ?

145 :チビドラ ◆/EGVXEHnbE :2013/01/07(月) 01:36:28.59 0
禍の元凶ユグドラ。真のラスボスアルト。二人の変態合戦がついに幕をあける!!

乱射された無数の弾幕はひらひらと広がりユグドラを包みこまんと襲い掛かる。
そして弾幕の中に包み込まれるユグドラとユグドラ専用のNPCたち!

弾幕。絶命。絶対。乱射。事件。
究極。無尽。筋肉。愛。

ユグドラたちに感情はあるのか。
チビドラは祈っていた。

「ユグ姉、悲しきアルトにやすらぎを。すべてのユグドラに贖罪を…」

>ここはどこ?あなたはだあれ?

チビドラは名無しを捕まえて往復ビンタをする。

「わちのなりすましが!うざいのぢゃ!!いつもわちのカゲグチばかり叩きおって!
あんなとこに入りびたって、くっさwwwとか、じゃねとか語尾につけまくって
悪口ばかり言うやつはクズぢゃ!お魚天国にでも行って死ねばいいのぢゃ!」

さらに高価な灰皿を取り出して後頭部を一撃。
名無しは痙攣している。よく見ると頭から触角が生えていた。

146 :名無しになりきれ:2013/01/07(月) 02:37:59.40 0
びんたや灰皿はいたいですー手加減してくださいよ。(魚は好きです)
名無しにも良いのと悪いのがいるので倒すときは気をつけて。
私は…うん、悪い名無しなのかなーなぐられたし。
あと、あなたはべつに臭くないですよ。
別のどこかからいやあなにおいがして不快ですが。

あなた達の紡ぐ物語を見ていると、これからどうなるんだろうって
先が気になってふわふわした気分になるんです。
私には物語を紡げないからどうしようもないわけなんですが。
頑張って下さい。

147 :チビドラ ◆/EGVXEHnbE :2013/01/07(月) 23:30:09.35 0
>>146
わーん!まちがえたのぢゃ。ごめんよぉー…
あなたは悪い名無しじゃないよー。
それと、今まで読んでくれてありがとです、ぢゃ

ぽわーん。
天から光がさしてきた…

「……名無しちゃん。おぬちが物語は紡げなくても、わちらとの絆は繋がっておる。
おぬちはずっと見守っていてくれたのぢゃ。
わちらとおぬちは、離れていてもずっと繋がっておったのぢゃ。
わちは最後にそれに気付けた。だから、もう大丈夫」

きらきらきら…
見えない絆の力がチビドラに力を与える。

天使チビドラが覚醒して大天使チビドラとなった!

「わちは召喚する。すべての時代のユグドラを。
たとえ肉体が滅んでいても、過去も未来も、絆はすべてを越えるのぢゃ!
たとえ苛烈な運命が、幾度となく魂を滅ぼしたとしても、絆だけは消えぬ!!」

大天使チビドラはペロペロキャンディーのような巨大な杖を振りかざす。
絆パワーが時と空間を越える。

花ーは花は花は咲くー。
いつかーうまれる君にー♪
桜吹雪が天に舞う!
最終融合の始まりだ!!

148 :名無しになりきれ:2013/01/08(火) 13:49:35.26 0
小学生って最高だな

149 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/08(火) 22:17:29.06 0
>「わちは召喚する。すべての時代のユグドラを。
たとえ肉体が滅んでいても、過去も未来も、絆はすべてを越えるのぢゃ!
たとえ苛烈な運命が、幾度となく魂を滅ぼしたとしても、絆だけは消えぬ!!」

全ての時代の我が集まってくる――。意識が溶け合い、何もかもが融合していく。
そして理解した。この世界を貫く目に見えない絆を。全ては繋がっていたんだ。
そして……

「変態《トランスフォーム》!!」

――カッ!!

我は霊的な次元の巨大樹――生命の大樹《ユグドラシル》となった!
巨大な枝を伸ばし、ちむちむ達に襲い掛かる弾幕をガードする。

「な……に!?」

『亜瑠人よ……お前のいるべき世界に還れ! “創造主”と共に!』

我は無数の種を飛ばす。種はすぐに芽吹き、花を咲かせる。

「何だその攻撃は!?」

『気付かないか……? 絵柄が変化している事に!
お花畑に筋肉ムキムキの超兄貴は似合わない!
その花に囲まれたが最後、どんな筋肉野郎も華奢な美形男になってしまうのだぁあああああああ!」

「な、なんて恐ろしい攻撃だ……!」

そう言っている間にお花畑に囲まれ、絵柄が変わるアルト。
華奢な美形男を通り越し、アルトは美少年小学生と化した!
そう、すっかりお忘れだろうがこのスレのスレタイは――『小学生好きな変態になりきれ!』

『――今だ!! アルトが華奢な小学生になっている今のうちにとどめを!』

150 :阿良々木暦 ◆shine1esWg :2013/01/10(木) 22:45:14.84 Q
小学生相手に本気で喧嘩し 

本気の一本背負いをきめ 

本気で勝ち誇る高校生の姿がそこにはあった 


というか僕だった

151 :チビドラ ◆Qn50xk4t8A :2013/01/10(木) 23:51:56.18 0
>『――今だ!! アルトが華奢な小学生になっている今のうちにとどめを!』

「のう、ユグ姉。アルトは救われるのかえ?
止めをさしたら、救われるのかえ?」

大天使となり大人の姿をしているものの
その答えはチビドラには分からなかった。

ユグドラは、生命の大樹《ユグドラシル》となっている。
――なんて美しいのだろう。
涙がこぼれだす…

チビドラはアルトの手をとり光の中へと飛んでいった。
すべてのものを正しい世界へと導く。
それがユグドラの使命なのだ。

例えチビドラが、向こうの世界で姿を変えてしまったとしても。

152 :ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/11(金) 19:33:46.80 0
>「のう、ユグ姉。アルトは救われるのかえ?
止めをさしたら、救われるのかえ?」

『この世界がアルトの言う通り彼らの作り出した仮想空間だとしたら……
この世界でのアルトにとどめを刺せば彼の意識はあるべき世界に帰るだろう。
――チビドラ、何を!?』

アルトの手を取って光の中へ進んでいくチビドラ。

『駄目だ、そんな事をしたら君はどうなるか分からない……!』

男爵が我の幹に寄り添って言う。

「すべてのものを正しき世界へ導くのが君の役目……!
強制送還ではなくチビドラに導かれたアルトはあるべき世界で前を向いて生きていく事が出来るだろう」

すべてのものを正しき世界へ――それが我の役目……
伸ばした枝を無数の世界へ張り巡らせる。

『さぁ、還るのだ、あるべき場所へ……』

“創造主”もアルトに続いて光の中へ消えていく。最後に振り返って、言った。

「全てはこの時のためにあったんだね、ありがとう、僕の作った世界。この世界はもう、キミ達のものだ――!」

153 :エピローグ/創造主・亜瑠人 ◆AN26.8FkH6 :2013/01/11(金) 19:49:18.39 0
ここに、ベッドの中で静かに眠り続けている少年がいる。
何か月、いや、何年眠り続けているのだろう。それはこの光景を見ただけではわからない。
頭部には電極が取り付けられ、モニターが示す波は彼の脳が活動している事を示している。
治療の一貫として覚醒を願って付けられた装置。
でも、彼は目覚めるはずはない。
親友の歪んだ愛によって、彼は自らの作り出した世界で永遠の夢を見ている……

――はずだった。

「――×××!!」

少年の名前を呼びながら、一人の少年が駆け込んでくる。
彼の名は亜瑠人。彼は少年に駆け寄ってゆする。

「俺が間違っていた! お願いだ! 目を覚ませ……!」

そして奇蹟は起こった。少年のまぶたが、ゆっくりと開く――

「亜瑠人君……ずっと夢を見ていたんだ……」

「知ってる、何も言うな……!」

こうして”創造主”と亜瑠人の物語は一応のハッピーエンドを見て幕を閉じる。
その後の二人は……ご想像に任せるとして”創造主”の作った世界やチビドラは果たして――!?

154 :エピローグ ◆Qn50xk4t8A :2013/01/11(金) 22:43:14.92 0
ある春の一日。

桜の花が、風に揺れる気持ちのいい日。
部屋のなかで一人、アルトは天使の絵を描いていた。
この世界には存在しないはずの天使の姿を。

「…チビドラ」
アルトはチビドラの手のぬくもりを忘れていなかった。
最後に彼女はこういい遺していた。

わちが愛する誰かが、わちを愛する誰かが、わちを見失わないような、
みようと思えばいつでもすぐに見つけられるような場所に、
わちは常に立っていたいって思う。
どんな花が咲いてどんな風が吹いてわちをどこかへ誘おうとしても、
その方向があの人々にとってわちを見失う方向であるとしたら
わちにとってあの人々を見失う方向であるとしたら
わちは決して、ただの一歩でも、ここから動きださないぢゃろう。
わちにとってもっとも大切なことは、あの、同じ悲しみでありよろこびを
みとめあえる人々の存在を確信し続けることなのぢゃから……

そしてチビドラは光になった。

あれは何?って誰もが見つめあう光。
素敵な少年少女をみつけましょうと言って見つめ合った光。

――星のふる夜。

音楽によりかかって、かなしい君のラブレター

あの人は、君を好きにならずにはいられないさ

いけないね。

いけないキスだね。

【ユグドラさん、ありがとうございました】
【ROMのみなさん、ご愛読いただき、まことにありがとうございました】

155 :エピローグ/ユグドラ ◆AN26.8FkH6 :2013/01/11(金) 23:02:36.23 0
そよ風が世界樹の葉を揺らす――。
あの戦いから数か月……世界は嘘のように穏やかになっていた。
我は今日も世界樹の枝に座って世界を見守る。

様々な時代のユグドラが合体して超越存在になってしまった我は
どさくさに紛れて大樹の巫女から大樹の女神に昇格してしまったのだった。
この世界”ダブルスピラ”は、”創造主”達の世界から見れば、作り物に過ぎない虚構の世界。
それでも今日も世界は確固として存続している。
いや、あの時。創造主がこの世界は君達の物だと言ったあの時――
この世界は独立した世界として本当の意味で誕生したのかもしれない。
だとしたら、これからの世界の運命は我々の手にかかっているのだ。
あの戦乱の世は、アルトが見ようとした永遠の夢の産物だった。
いや違う? あれは束の間の夢? 現在の世界こそが永遠の夢?
この世界は本当に存在しているのだろうか。
どちらでもいいじゃないか。無限の夢幻――それはもはや確固たる現実だ。

「チビドラ……」

空に輝く星を見て、向こうの世界に行った大事な仲間の事を思いだす。
チビドラは向こうに行って幸せにやっているかな。
どうしてだろう、星を見ていると、チビドラが隣にいるような気がする。
そう、寂しくなんてない、全ては繋がっているのだから――

―― 変態異能戦記MUGEN 完!! ――

156 :名無しになりきれ:2013/01/13(日) 02:21:45.02 0
ロリすき
ショタきらい

157 :名無しになりきれ:2013/03/06(水) 20:07:31.03 T
エル「絶望した! なんらかの形で私が再登場するかと思ったのに出番なしなんて!」
魔王「終末の神竜に世界(スレ)ごと滅ぼされたんですかね……私たち」

エル「くそっ、こうなったら旅の扉でヘッドホンをシャカシャカさせた少年の所に押し掛けよう」
魔王「いや、それはまずいような……」

エル「アイン・ソフ・オウルのパチもんで、アイン・オブ・ソウルなんて役はどうかな?」
魔王「導師様が混乱しそう」

エル「なら、ボスにやられるモブキャラなんかどうだ? 街の人Aとかテンプレ無い役でも良いからさ」
魔王「主人公だった
プライド無いんですか?」

エル「じゃあ、止めとくか」
魔王「そうしましょう」

エル「(旅の扉の前に立って)……押すなよ、絶対押すなよ?」
魔王「普通に押しませんよ」

158 : ◆AN26.8FkH6 :2013/03/16(土) 17:21:46.21 0
>>157
応援ありがとうございました
ユグドラ自体がエルの焼き直しのキャラだったから再登場はしなかったのですが
してもよかったかもしれませんね〜

ヘッドホンをシャカシャカした少年のところは押しかけたらまずそうですが
変身魔法中年の所なら大丈夫かもしれませんw

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